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疲れがとれない原因はお尻の固さにあった! それストレッチで解決します

『お尻をほぐせば「疲れ」はとれる』(坂詰真二・著 ベスト新書)が5月9日発売。

通勤電車に揺られながら、最近疲れがたまっているな~とボヤくサラリーマン必読。『お尻をほぐせば「疲れ」はとれる』(ベスト新書)。「Tarzan」でもお馴染み、坂詰真二トレーナーがそんな悩みを解決します。
効果的なストレッチはもちろん。ストレッチで体が柔かくなったあとに実践してほしい筋トレまで。お得な一冊です。

 まずはじめにやって頂きたい、とても簡単な実験が一つあります。
 天井を見上げて、30秒キープできるか確かめて頂きたいのです。
「難なくできてしまった」という方には、本書を読む必要はないかもしれません。

 

「真上を見れなかった」「30秒キープできない」「キープはできたが首が辛い」「やるにはやったが難しかった」という方はぜひ、このまま読み進めてください。
 本書は、あなたの体に何が起きているのか、放置するとどんなことになるのか、そしてそれを解決するために何をしたら良いのかをお伝えする一冊なのです。

 日本の成人男女を対象とした「国民意識調査」(健康・体力づくり事業財団 1996年)によると、およそ8割(78%)の人が「現在は健康である」と感じている一方で、同程度の割合(79.5%)の人が健康に関する不安を持っているそうです。
 また健康のために9割を超える(92.6%)方が食事の質や量、タイミングなどに気を配っているのに対し、「現在運動している」と答えた方は3割に満たない(27.5%)少数派でした。

 現在の健康不安を取り除き、数年先の近い将来、あるいは数十年先の遠い将来も健康であり続けるためには、食事に配慮することも大事ですが、運動も必要です。
 ただ、運動というと学生時代の体育や部活を思い出し、「苦しい」「疲れが残る」「時間を取られる」「面倒」「自分には向いていない」などのマイナスのイメージが浮かんで ハードルが高く感じるのではないでしょうか?
 しかし、健康のために行う運動は部活動のようにきついものでも、時間のかかるものでもありません。意外なほど余裕のある負荷、疲労が残らない程度の量でも体は変化していきます。

 運動には「競技スポーツやレジャースポーツ」、ランニングなどの「有酸素運動」、「筋トレ」などがありますが、まずやってみて頂きたいのがストレッチです。
ストレッチの良さは、まず何と言っても実施中から気持ちが良いこと。他の運動と異なり、疲労を残すどころかむしろ疲労を和らげてさえくれるのです。
 またストレッチ場所や時間帯をあまり選ばず、仕事の合間にオフィスでも、家事の合間に自宅でも手軽に行えます。特別な道具も必要ありません。
とは言え、「それほど体は固くなってない」と思うかもしれません。しかし、冒頭の天井を見上げる実験が難なくこなせなかった人は、実はもう既に体が固くなって不具合が起きているのです。
 それも上を見上げられないのは首だけではなく、胸や腹、そしてお尻までが固くなっている証拠なのです。その理由については本書でこれから少しずつお話をしていきます。

 それでも「体が固くでも困らない」「ストレッチの必要性を感じない」と思う方も少なくないことでしょう。
 先ほどの意識調査に戻りますが、「健康に不安を持っている」と答えた方々の不安の上位5つは以下のとおりです。

1位「体力が衰えてきた(36.4%)」
2位「ストレスがたまる・精神的に疲れる(25.4%)」
3位「ガンにかかるのが怖い(22.5%)」
3位「肥満が気になる(22.5%)」
4位「歯が気になる(21.7%)」

 体力の衰えを感じる、ということは言い換えれば疲れやすいということ。ストレッチをすると体の疲労を和らげるとともに疲れにくい体へと変わります。
 またストレッチは単に体を変えるだけでなく、心理的なリラックス状態を作り出し、ストレスと心の疲労を和らげてくれます。
 ストレスは免疫力を下げるなどして様々な病気を引き起こす万病の素とも言われますから、ストレッチでストレスを和らげることは病気の予防にもつながります。
 また肥満を引き起こす過食の大きな原因の一つもストレスですし、歯周病を進行させる「歯ぎしり」もストレスと強く関わっていますから、ストレッチはこれらの点でもプラスに働きます。

 このように、心身の健康にとって有益なストレッチをやらない手はありません。
 顔をしかめながら、痛い思いをしてギュウギュウやっていた柔軟体操は忘れてください。
 本書で紹介する方法ならば、やっているそばから心地よい刺激を感じて心身がリラックスしていきます。そして、自分のライフスタイルに合わせて無理なく継続することで、必ず心と体の調子が上向いていくのを感じるはずです。

【目次】
第1章 なぜお尻の柔らかさが一番大事なのか
ストレッチが健康づくりの第一歩
床は30秒見られても、天井は見られない
しゃがめないのはお尻が固い証拠
開脚よりも大事なのは前後の柔軟性
肝心なのは体幹ではなく下半身
お尻が固いと見た目が老ける
スマホがお尻を固くする
お尻の筋力低下は膝や腰に負担をかける
第2章 <実例・解決方法>下半身の柔軟性を失うとどうなるのか
Case1 背すじは伸びているのに、姿勢が不自然40代女性
Case2 スクワットで膝と腰を痛めた40代男性
Case3 開脚で腰を痛めた20代女性
Case4 ランニングのタイムが上がらない30代男性
Case5 テニスでつまずきやすくなった50代女性
Case6 O脚に悩む女子高校生
Case7 ゴルフでわき腹を痛めやすい50代男性
Case8 背中が丸まって背が縮んできた60代女性
Case9 骨盤矯正で大金を支払うも、効果がなかった30代女性
Case10 ジャンプができない男子中学生
第3章 下半身が固くなる原因とストレッチの効能 
生活の便利さが体を固くする
スマホ操作はゆるやかなギプス固定
まず下半身、特にお尻を柔らかくしなければならない理由
ストレッチは体を柔らかくする最強のツール
ストレッチは「疲労とストレス」に対するソリューション
ストレッチはアンチエイジングのメソッドでもある
ストレッチは女性の悩みのお助けアイテム
ストレッチはロコモ予防の第一歩でもある
ストレッチはケガをしにくい体もつくる
ストレッチはスポーツパフォーマンスも上げる
第4章 柔軟性チェックと最も効果的なストレッチ 
ストレッチの効果を高める8つのポイント
柔軟性チェックとストレッチ1 大殿筋(尻の後部)
柔軟性チェックとストレッチ2 ハムストリングス(太ももの後部)
柔軟性チェックとストレッチ3 深層外旋六筋(尻の深部)
柔軟性チェックとストレッチ4 中殿筋(尻の側部)
柔軟性チェックとストレッチ5 下腿三頭筋(ふくらはぎ)
柔軟性チェックとストレッチ6 腹直筋(腹部)
柔軟性チェックとストレッチ7 大胸筋(胸部)
柔軟性チェックとストレッチ8 胸鎖乳突筋
第5章 ストレッチで柔軟性を回復したら筋トレに挑戦
筋トレをする最大の目的とは
<安全で効果的な筋トレのプログラム>
部位別自体重筋トレ1 腿前のエクササイズ
部位別自体重筋トレ2 殿部と腿裏のエクササイズ
部位別自体重筋トレ3 ふくらはぎのエクササイズ
部位別自体重筋トレ4 胸のエクササイズ
部位別自体重筋トレ5 背中のエクササイズ
部位別自体重筋トレ6 腹部のエクササイズ
部位別自体重筋トレ7 腰のエクササイズ
 

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坂詰 真二

さかづめ しんじ

1966年生まれ、新潟県出身、横浜市立大学文理学部卒。スポーツ&サイエンス代表。NSCA認定ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト、同協会認定パーソナルトレーナー。横浜リゾート&スポーツ専門学校講師。株式会社ピープル(現コナミスポーツ)でディレクター、教育担当を歴任後、株式会社スポーツプログラムスにて実業団等のチーム、個人選手へのコンディショニング指導を担当。1996年に独立後、指導と後進の育成に加え、各種メディアでも活躍。育成したトレーナーは3000人を超え、「坂詰式『正しい』筋トレの教科書』(カンゼン)ほか、多数の著書・監修書籍がある。


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  • 2017.05.09