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人工知能、自動運転、ビッグデータ……小説家・平野啓一郎が見通す、人間がテクノロジーに管理される時代

ベストセラー『マチネの終わりに』著者の最新刊『自由のこれから』が6/15に発売!

人間がテクノロジーに管理される、

暗い未来を乗りこえる――。

平野啓一郎・最新刊『自由のこれから』(ベスト新書)が6/15に発売!

人工知能、自動運転、ビッグデータとレコメンド機能……技術の進化によって私たちの生活からは「自分で選択する機会」が失われつつある――。

人間の自由意志はどこへ向かうのか? 予測不可能な未来と、その過渡期を乗りこえるための、新しい自由論。

 
 
「自由」について考えることが多くなった。
 一つの理由は、今世紀に入ってから、しきりに耳にするようになった、あの「新自
由主義」と呼ばれる経済思想のせいだろう。
 昨今では、ほとんど市場原理主義と同義的に用いられているこの言葉の意味すると
ころは、いわば競争の自由であり、個々人の貧富の差は、すべてその結果だと見なさ
れている。
 富める者は努力を惜しまず、貧しい者は怠けているといった自己責任論を公然と口
にする政治家さえいるが、もちろん、そんな世界観には到底同意できないという人も
少なくない。私もそうである。
 そもそも私たちは自由なのか? 何に対して? あるいは、何から?
 自由だとして、誰もが平等に自由なのだろうか? 反対に、自由ではないというのは、どういうことなのか?
(はじめにより)
 
<目次>
第一章 数年以内に失われる自由?
第二章 イノベーションが覆す、人間の生き方×田川欣哉(Takram代表)
第三章 不安に引きずられ、自由を諦める社会×大屋雄裕(慶應義塾大学法学部教授)
第四章 遺伝と環境のあいだで揺れる人類×上田泰己氏(東京大学大学院医学系研究科教授)
第五章 分人の自由

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平野 啓一郎

ひらの けいいちろう

小説家

Twitter: @hiranok



1975年愛知県蒲郡市生。北九州市出身。京都大学法学部卒。1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。著書は小説、『葬送』『滴り落ちる時計たちの波紋』『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)『かたちだけの愛』『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、エッセイ・対談集に『私とは何か 「個人」から「分人」へ』『「生命力」の行方~変わりゆく世界と分人主義』等がある。 2014年、フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。2016年に長編小説『マチネの終わりに』を刊行し、渡辺淳一文学賞を受賞。



公式HP: https://k-hirano.com/



 



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  • 平野啓一郎
  • 2017.06.15