そばについつい「天ぷら」をチョイスする人は要注意! 太る食べグセ・やせる食べグセ
糖質制限ダイエットを徹底解剖②
食事中に水をガブガブ飲む人はたいてい太っている?
「あと、早食いや食事中に水をたくさん飲むのも太る原因を作っていることになります。早食いをしてしまうと、どうしても噛む回数が減りますよね。それで水で流し込むような食べ方になってしまう。すると噛む機会をなくして、さらに早食いになってしまうんです。確かに夏場は熱中症予防のために水分は必要です。でも、食事の時に飲む必要はありません。胃液が薄まってしまったり、唾液も出ていないから消化不良も起こしやすくなったりします。さらに食べるスピードが早くなって、噛む回数が少ないから脳への刺激が減って、満腹中枢に刺激がいっていないので、お腹がいっぱいになるまで食べ続けてしまうというというカロリーオーバーの状態を作り出してしまうんです。理想的な食べ方は、少量の炭水化物に肉や魚のタンパク質、それに野菜の組み合わせ。一般的な和食定食を、ゆっくりよく噛んで食べるようにしたいですね。それから丼物や一皿もの、例えば、カツ丼や親子丼、それにパスタ類を避けるようにしたほうがいいでしょう。太りたくない、痩せたいというのであれば、定食屋さんでご飯の量を減らしてもらうといった調整が必要なんです」
空腹時は、ついつい“大盛り無料”“ご飯おかわり自由”という言葉に魅力を感じてしまいがちだ。しかし、それが体脂肪を増やす原因になっているということを十分に肝に命じなければいけない。
「糖質に、さらに糖質を足してないか、糖質と脂質が高いものばかりで、タンパク質が少ないものをとってないか、という組み合わせをチェックするのが大事だと思います。自分が何を食べているのかという、“食と向き合う”という姿勢が必要だと思いますね。私は炭水化物、糖質を完全に抜きなさいという考え方ではないんです、栄養素としては必要なものですから」
それに加えて、ここ1年くらいでわかってきた意外な事実があると森さんは続ける。
「これは分かってきたことで、医療関係者の中にも言い始めているんですが、糖質って意外と体脂肪にならないんですよ。糖質は余れば体脂肪になるのは間違いありませんが、糖質であるブドウ糖が体脂肪へ変換されるのは効率が悪いんです。例えば体内で100g余ったとしたら20gぐらいしか体脂肪になれない。あとの80gは、それをつくるときの作業のカロリーとして消費してしまうことになる。その反面、脂質は100g余れば100g体脂肪としてそのまま蓄えられます。糖質は、あくまで体脂肪を溜め込みやすい状態にする、インスリンを分泌させるトリガーで、エネルギーを余らせやすい作用があるというだけなんです。だから糖質をある程度とっても、きちんと活動エネルギーとして消費して、一緒に脂質をとってなければ意外と太りにくいとも言われ始めているんです」
なるほど、これまでの森さんが教えてくれたことを総合的に判断すると、この話も納得がいく。要は、三大栄養素をどれくらいの割合とるかという、バランスの問題なのだ。
次回は、「賢いコンビニ食の選び方」というテーマをお送りしよう。
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