【30万人に1人の難病･魚鱗癬】我が子の症例がこれから生まれる子のためになるならと母は、病理研究の依頼を承諾した
難病を持つ我が子を愛する苦悩と歓び（39）
難病「道化師様魚鱗癬」を患う我が子と若き母の悲しみと苦しみ。「ピエロ」と呼ばれる息子の過酷な病気の事実を出産したばかりの母は、どのように向き合ったのか。『産まれてすぐピエロと呼ばれた息子』の著作を綴った「ピエロの母」が医師から病名を宣告された日、母は我が子の「運命」を感謝しながら「これからの親子の人生を豊かなものにしよう」と新たなる決意をした。
我が子の難病がこれから生まれる子どもたちのためになるなら役立ててほしい、若き母は、医師からのオファーに承諾した。悲しみが勇気になる。希望が未来になる。悩んでも、着実に一歩ずつ 。そう信じる母と子のエピソード。
■夏の日の出来事
病院での会計待ちのときに、ふとロビーの七夕の笹に目を向けると、
短冊には皆さんそれぞれの願いごとが・・・。
その中のひとつを見て、目が離せなくなりました。
夜空に輝くお星様
どうか
この病もお空に持っていって下さい
そして
この痛みも
流れ星とともにどこか遠くに流して下さい
達筆な文字で綺麗に書かれた、その短冊を見つけた瞬間に、目頭が熱くなりました。
我が子も大きくなったら、短冊にこんな感じで書くのだろうか……。
なぜだか胸がキュッと締め付けられました。
しばらく他の短冊も眺めていると、看護師さんが近づいてきて、
「先生から大事なお話しがあるから」ということで、空いている診察室で待つことに・・・。
改まってなんだろうと、ソワソワしていると、ＮＩＣＵの頃、よくお世話になっていた先生が現れ、しばし前回の入院の話をして徐々に本題へ……。
「あのね、お母さん、この子の病気はとても珍しい病気なんです」
はい、それはもう重々承知ですとも（心の声）。
「我々も初めての患者さんで、前例が少なすぎて困りました」
いつもお世話をおかけしております（心の声）。
「もしまた同じ症状で産まれてくる、お子さんのためにも、
これまでの経過を写真付きで学会で発表させて下さい！」
わざわざ、ちゃんと確認とるんだぁ！（心の声）
もちろん答えは
「どうぞどうぞ！」
「なるべく可愛く写ってる写真にして下さいね！（笑）」
即答でした。これが今までなら、即答できたのかな？
うんうん、私つよくなった！ えらいえらい！ と自分を少し褒めておこう。
はい、私、自分に甘いです（笑）。
【参考資料】
本書をもとにCBCテレビ『チャント』にて「ピエロと呼ばれた息子」 追跡X～道化師様魚鱗癬との闘い（6月26日17時25分より）が放送されました。
https://locipo.jp/creative/41a0b114-7ee7-4f24-976c-e84f30d2b379?list=5a767e90-3ff9-479c-a641-e72e77cf42c3
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【参考文献】
『産まれてすぐピエロと呼ばれた息子』（アメーバブログ）
産まれてすぐピエロと呼ばれた息子（書籍）
ピエロの母
本書で届けるのは「道化師様魚鱗癬(どうけしようぎょりんせん)」という、
50~100万人に1人の難病に立ち向かう、
親と子のありえないような本当の話です。
「少しでも多くの方に、この難病を知っていただきたい」
このような気持ちから母親は、
息子の陽(よう)君が生後6カ月の頃から慣れないブログを始め、
彼が2歳になった今、ブログの内容を一冊にまとめました。
陽君を実際に担当した主治医の証言や、
皮膚科の専門医による「魚鱗癬」についての解説も収録されています。
また出版にあたって、推薦文を乙武洋匡氏など、
障害を持つ方の著名人に執筆してもらいました。
障害の子供を持つ多くのご両親を励ます愛情の詰まった1冊です。
涙を誘う文体が感動を誘います。
ぜひ読んでください。
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産まれてすぐピエロと呼ばれた息子
- 2019.11.09
