気づいてる? ディズニー人気アトラクションの「細かすぎる」リニューアル
マニア歴12年のディズニーブロガーだから知っている東京ディズニーリゾートの話 第6回
◆「危険な探検」から「動植物の保護」へと物語が変わった!
長年にわたり愛されてきた「ジャングルクルーズ」。2014年9月からは「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」としてリニューアルしました。リニューアルによる変化のひとつは、昼と夜で演出効果が変わったことです。例えば、夜になると蛍の光が見えたり、ワニの目が光ったりするようになりました。
さらに細かな変化として、元々の物語をベースにしながら「時代に合わせてアレンジされている」点が挙げられます。
変化はアトラクション内の小物にまで表れています。建物に入ると、ジャングルクルーズのタペストリーが目に入るはずです。タペストリー中央に描かれた船のすぐ右下に書かれた小さな文字が、リニューアル前と後で、次のように変わっているのです。
・リニューアル前 → 「FIERCE BEASTS(獰猛な獣)」
・リニューアル後 → 「EXOTIC BEASTS(エキゾチックな獣)」
変更の理由は、乗り場の左側に新しく加わったポスターと、その近くにある小さなひし形のプレートを見るとわかります。
ポスターには「BE A FRIEND OF THE JUNGLE(ジャングルと友達になろう)」、そして小さなプレートには「ジャングルクルーズ・カンパニーはジャングルの動植物と文化を調査・保護し、そのすばらしさを多くの人に伝える活動に取り組んでいます」と書かれています。
つまり、以前のジャングルクルーズは「危険なジャングルの探検」だったのが、リニューアルにより「動植物の調査・保護」に変わっているのです。
ジャングル探検には変わりはないのですが、動物を「獰猛で危険な生物」として扱うのではなく、「保護すべき貴重な生物」という認識に変わっていることが読み取れます。
非常に細かな変更ですが、30年以上の月日はアトラクションの物語をも変えるのですね。このリニューアルは施設の大改修という意味合いが大きいと思いますが、こうした配慮がされているところはさすがです。