特急「ひたち」で常磐線被災区間へ
少しづつ元に戻りつつある風景
海岸沿いにある火力発電所の煙突が見え、海からやや離れたところを走るうちに木戸駅に停車。やがて、田園地帯の中でスピードを落とすと竜田駅だった。駅舎とは離れた位置にあるホームに着く。跨線橋は大工事中で使えず、ホームとホームの間に仮設の通路を渡して行き来していた。駅名標には、次の富岡駅が記されているけれど、不通になったままだ。除染作業、復旧作業がすすみ、富岡駅までは2017年10月に復旧すると報道されているので、竜田駅が終着駅となるのは、あと少しである。その先は、2019年までの全通を目指して復旧作業が行われている。途中にはつつじで有名な夜ノ森駅があり、このあたりは常磐線全線の中でも変化に富んだ車窓区間である。つつじは、除染のためすべて伐採されたとのこと。新たに苗を植えて、以前の姿に戻すという話だが、何年かかかるであろう。とはいえ、少しづつ元に戻りつつあるのは明るい話題だ。秋に富岡駅まで復旧した時には再訪しようと思いつつ、いわき駅へ戻る電車に乗り込んだ。
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