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「消費増税」=「天下り促進」のための、“全日本的な巨大なウソ”

給料を2倍にするための真・経済入門②

政治家や官僚、マスコミの大ウソ

 

 10年ほど前から、テレビや新聞で盛んに「子供にツケをまわさない」と言われ出しました。

 その頃のテレビや新聞が言っていたのは、「税金が足りないのに福祉や医療にお金がかかる。このままでは国の借金が1000兆円になる。つまり、国民一人あたり800万円ものツケが残ることになる。このツケは子供にまわるので、そんな可哀想なことにならないように、消費税を増税しなければならない」ということでした。

 たしかに、福祉のお金や医療費は減らせません。それに、なにより「子供にツケをまわすことになる」と言っている人が、財務省の偉い人やNHKのアナウンサーだったりするのですから、「これは大変だ。税金を払いたくないけれど、子供たちにツケをまわすわけにはいかない。少しぐらい消費税が増えても日本の未来のために我慢しよう」と思ったのも当然です。

 当時は、政治家や官僚、マスコミが大きなウソを言うことなど考えられていませんでした。また、ちょうどそのとき、ヨーロッパでは「ギリシャ危機」が起こっていて、テレビに出る「経済の専門家」という人たちが、「このまま行くと日本もギリシャのように財政がしてしまう」と脅したのですから、国民の多くが「我慢しよう」「もしものために貯金を増やそう」と思ったのも納得できることです。

 まさか、それは「消費増税」=「天下り促進」のための“全日本的な巨大なウソ”だとは考えません。ウソと考えるほうが変人に見られたでしょう。でも、本当にそれは真っ赤なウソだったのです。

 そんなウソがばれるのに時間はあまりかかりませんでした。すでに日本では「ネット」という情報機関がありましたので、そういったウソが次々と明らかになっていったのです。

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武田 邦彦

たけだ くにひこ

東京大学教養学部基礎科学科卒業後、旭化成工業に入社。同社ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、2007年より中部大学教授。

テレビ番組「ホンマでっかTV」(フジテレビ)、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)、インターネット、CS番組「虎ノ門ニュース8時入り!」「現代のコペルニクス」(DHCシアター)などに出演中。著書『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』3部作(洋泉社)他ベストセラー多数。


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