東大が過去最低に。「世界大学ランキング」は妥当なのか
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先日、東京大学が世界大学ランキングで過去最低の46位となったことがニュースになった。ではそもそも「世界大学ランキング」とは何なのか。現在、BEST T!MESの「世界の名門大学」連載でお馴染み、海外大学事情に詳しい山内勇樹氏に聞いた。
【■連載「世界の名門大学」 世界トップ10校の具体的「傾向」と「対策」は? 】
●「世界大学ランキング」とはそもそも何か
今回の東大の件でもニュースになり、各種ある世界大学ランキングの中でも 、最も権威があるものが、ザ・タイムズ・ハイアー・エデュケーションが発表する「世界大学ランキング」(World University Rankings)です。もともとタイムズが「タイムズサプリメント」という臨時号を発行しており、その中にランキングを掲載していたのが始まりです。2004年に始まりました。
●順位はどのようにつけているのか
体系化された評価基準が存在します。5つのポイントから点数がつけられます。5つは、Teaching(指導)、Research(研究)、Citations(引用)、International outlook(国際的観点)、Industry income(産業界からの収入)で、順に30%、30%、30%、7.5%、2.5%という傾斜で配点され、100点満点でスコアが出ます(※今回の第一位、オックスフォード大学の総合点は94.3点)。各ポイントにも細かい評価基準があって、Teachingで言えば、知名度や、生徒に対する教員の数、学士に対する博士の数、といった細分化された基準が存在します。