「生きづらさ」を「生きやすさ」に変える
作家・森博嗣が伝授する「万能の秘訣」とは
BEST T!MES人気連載・作家森博嗣「道なき未知」がついに書籍化!
「生きづらさ」を「生きやすさ」に変える
「発想」というマジック
作家・森博嗣が伝授する「万能の秘訣」が詰まった
珠玉のエッセィがついに書籍に!
「BEST T!MES」の人気連載「森博嗣『道なき未知』」がついに書籍になって11月15日に発売となります。
この連載は、第1回から第11回までが弊社発行の雑誌『CIRCUS』で掲載されましたが、『CIRCUS』休刊にともない一旦終了。実はその時にすでに第12回の原稿を著者には書いていただいてました。その後4年が過ぎ、弊社web「BEST T!MES」が立ち上がった際に、『道なき未知』隔週連載が第12回の原稿から再開。第40回までをネット公開しました。おかげさまで読者からは大変好評をいただきました。書籍化にともなって8回分をあらたに書き下ろしされ、まとめられたのが本書籍『道なき未知 Uncharted Unknown』です。
森博嗣氏の「道なき未知」を第1回から読み続け、いつも救われ続けていた多くの読者がいました。この貴重な原稿が「本」という形になることをいつも夢見ていました。そんな彼らの思いは強く、決して諦めず、時に苦境に立たされながらも、必ず書籍化されることを強く願い続けてきました。その思いを汲んでいただき連載を再開していただいた森博嗣氏には深い感謝の念でいまもいっぱいであります。そして書籍が完成した今、そんな読者が、雑誌の向こうに、webの向こうに、たくさんたくさんいたことを日々実感しているところです。
「今、この本に出会えてよかった。」と、思える本との出会いは最近ありましたか? あなたが大切にする人に、どうしても教えてあげたい本を何冊持っていますか? 言葉を使うこと、そして考え追究することを職業としてきた作家森博嗣の思考と発想のエッセンスが凝縮された「あなた」のための一冊。そして「あなたが大切にする人」のための一冊でもあります。
(以下本文より抜粋)
道は、歩かなければ行き着けない。道が人を運んでくれるのではない。人を歩かせるものは、道を見ている目、見えない先まで思いを馳せる頭、そして、一歩ずつ繰り返し交互に前に出る足である。
道の先にあるものは未知だ。なにかがありそうな気がする。この予感が、人を心を温める。温かいことが、すなわち生きている証拠だ。
したがって、行き着くことよりも、今歩いている状態にこそ価値がある。知識を得たことに価値があるのではなく、知ろうとする運動が、その人の価値を作っている。
たとえば、人生という道だって、行き着く先は「死」なののだ。死ぬことがこの道を歩く目的、価値ではないことくらい、きっと誰でもわかっているだろう。
以下は森博嗣著『道なき未知』の目次を全文公開いたします。目次をご覧になるだけでもあなたの「生きづらさ」を「生きやすさ」に変えるヒントがいっぱい詰まっています。いや、「生きる知恵」「発想の武器」と言っても過言ではありません。目次全文をどうぞ!
《目次》
第1回 道を探しているだけで良いのか
カーナビで消える道/つい道を探してしまう/僕は何様か
第2回 情報とは何か?
情報に敏感でありたい/生きている人間は情報ではない/禅問答か
第3回 万能の秘訣を教えよう
なにもやる気が起きない/なにをやっても駄目だ/癖のようにする
第4回 時間の第一法則
時間はあればあるほど良い/努力よりも結果/〆切よりもまえに
第5回 時間の作り方
時間ほど貴重なものはない/無駄な時間とは何か?/出歩かない生活
第6回 一歩ずつしか進めない
兎が亀に負けるか?/不可能が可能になる/できないと思い込むのは自分
第7回 それぞれに違う道
表通りか抜け道か/自分と他人は違う/奥様の話
第8回 道は入口が関門
歩き始めるまでが山場/苦労がなければ仕事ではない/反省しない人
第9回 人が歩くべき道?
日本人は「道」が大好き/道徳とは、ほとんど会話である/心のない道があっても駄目
第10回 道はつながっている
ドライブが趣味かも/空間的なつながりしかない/可能性の価値とは何か
第11回 道具の心持ち
道具がおもちゃだった/道具の機能とは/道具から入るのもあり?
第12回 思考の道筋
頭は使うものか?/考える道筋はいろいろある/小説を書く思考
第13回 人生の道草
道草をしました/道草をした方が良い/周囲を見ない時間
第14回 未知の魅力
森林の中に線路を通す/線路は何故二本なのか/自分が知らなければ未知だ
第15回 道を歩くのは一人だけ
社会の中で生きる/絆という幻想/庭園の自然とともに
第16回 人間は自然の一部
海千山千/健康のために生きるのか?/庭園の自然とともに
第17回 精神論はノウハウではない
精神論が幅を利かせた時代/「虫のいい本」が売れる?/作家の仕事もしています
第18回 発想できる頭を持とう
考えるのは大変/発想できない頭/ジューン・ブライト
第19回 目的達成に必要なもの
反応は単なる計算/考えて、どうするのか?/作家はバイトでやっている
第20回 頭のダイエットをしよう
奥様はダイエッタ/言葉で述べることの大切さ/リノベーション中
第21回 一歩踏み込んだ想像をする
想定して考える/「発想」というマジック/毎日土いじり
第22回 映像で考える
映像で考える/道を思い浮かべる/夏も終わりかな
第23回 思考と行動の両輪
図面を描く意味/思考と行動の両輪で前進する/夏のオープンディ
第24回 トラブルがあるのが普通
トラブルを想定する/注意力は危険察知力/最近の研究
第25回 神と理屈はだいたい同じ
最初の一歩を踏み出す決断/努力は苦しくない/ロングドライブ
第26回 仮説で切り開くフロンティア
努力が難しい理由/「仮説」を持つことの大切さ/庭園内サイクリング
第27回 気持ちを気にしすぎる気持ち
コメントって何?/寄り添えない人の道/それで、コメントは?
第28回 理屈による説得は難しい
仮説は他者には効かない/理屈よりも結果という現実/冬は工作と実験
第29回 流線型に思いを馳せる
流線型が格好良い/流線型の生き方/執筆の季節
第30回 矛盾の活用
ジレンマを抱えて生きる/矛盾を活かす生き方/歳を取りました
第31回 「死」について考えよう
死に方を想像する/命懸けが普通/除雪車の整備
第32回 まとめるな、まとまるな
まとめたがる人たち/まとまりたがる人たち/年末年始ですが、なにか?
第33回 「自分を信じろ」は正しいのか?
自分は絶対に間違える/自分の信じる道を貫け?/雪の季節
第34回 自分が信じるものの価値は?
自分が信じる道は正しいか?/「偶然」を力だと錯覚する/目標は転ばないこと
第35回 エラーが出ると嬉しくなる
エラーが嬉しい/間違いでも真実/氷点下の庭園で毎日遊ぶ
第36回 追いつかれると嬉しくなる
追い抜いてもらっても良い/嫉妬をしたことがない/無自覚の無関心
第37回 装飾ではなく本質を
表現で印象は変わるが/極端な価値観のスパイス/春は自然に嬉しくなる
第38回 言葉より数を見る
褒められても喜ばない/つまり、質より量である/春は工事開始のシーズン
第39回 「甲斐」vs 「やすい」
苦労か安易か、どちら?/探して見つかるものではない/いつタイヤを交換するか
第40回 掃除をした人は綺麗に見える
庭掃除は自然破壊/着手した人に見えるもの/桜は人間がいなくても咲く
第41回 静止画的な日本人の思考
動画が普通になった/日本人の思考は、文章的/世間との関わり
第42回 多数派か少数派か
少数派はいつもいる/かつてよりは個人主義になった/いずれが生きやすいか
第43回 落ち着かなくても良い
落ち着いたことがない/落ち着かない思考のメリットv趣味と仕事の棲み分けは?
第44回 好きだからしているのではない
「好きなこと」をしている?/好きなことを仕事にしたい/緑の進出
第45回 一所懸命より誠実さを
本当に一所懸命なの?/大事なことは誠実さである/若いうちは一所懸命も良い?
第46回 いつまでも子供でいたい
大人になりきれない/子供でいることの有利さ/どんどん良くなっている
第47回 後悔する人は後悔したい人
後悔を恐れているか?/悲劇のヒロイン願望v工作で失敗が多い
第48回 未知こそが教養である
知らないことの素晴らしさ/最後の雑誌連載/ますます引き蘢もりに
(著者プロフィール)
森博嗣 もり・ひろし
1957年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学工学部建築学科で研究をするかたわら、1996年に『すべてがFになる』で第1回「メフィスト賞」を受賞し、衝撃の作家デビュー。以後、続々と作品を発表し、現在までに300冊以上の著書が出版され人気を博している。小説に『スカイ・クロラ』、『ヴォイド・シェイパ』、『ダマシ×ダマシ』、『青白く輝く月を見たか?』など。エッセィに『自分探しと楽しさについて』、『小説家という職業』、『科学的とはどういう意味か』、『孤独の価値』、『作家の収支』、『夢の叶え方を知っていますか?』などがある。