馬鹿な女子が上野千鶴子や田村麻美から学ぶには「ハードル」が高すぎる(藤森かよこ《馬鹿ブス貧乏》②) |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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馬鹿な女子が上野千鶴子や田村麻美から学ぶには「ハードル」が高すぎる(藤森かよこ《馬鹿ブス貧乏》②)

■たとえば田村麻美著『ブスのマーケティング戦略』

 ならば、もう少し敷居(しきい)の低い田村麻美の『ブスのマーケティング戦略』(文響社、2018年)ならばどうだろうか。

『ブスのマーケティング戦略』は、自分はブスであると早々と小学校時代に自覚した田村氏の青春の記録だ。『ブスのマーケティング戦略』には、自分を商品として査定し、自分が売れるマーケットを模索(もさく)し、豊かな性体験もキャリアも男も子どもも獲得し、ブログが認められ本まで出版する過程が赤裸々に楽しく描かれている。

 この本は実に面白い。無茶苦茶に面白い。これほどに正直で率直な女性用自己啓発本はない!すべての日本の高校は、女子高校生用課題図書として『ブスのマーケティング戦略』を選ぶべきだ。

 が、著者は、この素晴らしい現代日本女性の自己啓発本に対してでさえも引いてしまう。

 著者の田村氏は、単なるブス (写真で見る限りそれほどのブスではない)ではない。非常に頭のいい観察力のある女性だ。実行力も行動力も度胸もある。税理士という立派な国家資格も持っている。高校は埼玉県一番の進学校だ。立教大学経済学部出身で、立教大学大学院の博士課程前期(修士課程のこと)も修了している。2018年現在で早稲田大学のビジネススクールに在籍中だ。MBA(経営学修士号)取得後は、税理士としてばかりでなく経営コンサルタントとしても活躍する予定の方である。

 ブルータス、お前もか。やっぱり、自己啓発本を書くことができる人は高スペックなのだ。

「自分にうそをつくな!かっこつけるな!好かれたいんだろう!セックスしたいんだろう!その愛欲・性欲を認め、エネルギーにするんだ!」と堂々と書ける女性は非凡に決まっている。

 著者には、自分を商品として売り出すマーケティング戦略なんて無理だ。そんな分析力も思考力も実行力もない。だって馬鹿だもん。

(第3回につづく馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』より再構成

KEYWORDS:

年末年始「最大」の問題作
低スペック女子(馬鹿ブス貧乏)
「ホンネ」の生き残り術第2弾‼️

藤森かよこ・著
『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』

馬鹿ブス貧乏
12月21日より全国書店・アマゾンほかにて発売‼️

 

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藤森 かよこ

ふじもり かよこ

1953年愛知県名古屋市生まれ。南山大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課 程満期退学。福山市立大学名誉教授で元桃山学院大学教授。元祖リバータリアン(超個人主義的自由主義)である、アメリカの国民的作家であり思想家のアイン・ランド研究の第一人者。アイン・ランドの大ベストセラー『水源』、『利己主義という気概』を翻訳刊行した。物事や現象の本質、または人間性の本質を鋭く突き、「孤独な人間がそれでも生きていくこと」への愛にあふれた直言が人気を呼んでいる。  

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