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栽培から始めたカカオをボンボン・ショコラに

PNG(パプアニューギニア)マヌス島のカカオ 第8回

銀座「エスキス」のシェフ・パティシエである成田一世が、収穫からサロン・ド・ショコラ出展までチョコレート作りの全行程をレポートする連載です!

チョコレートにしてみる

 前回まで、木になっていたカカオの実を収穫してからチョコレートの原料カカオマスを作るまでを説明した。このカカオマスを加工してチョコレートを完成させるのだが、ここからがまた苦労のしどころだ。

 ボンボン・ショコラは、ペースト状の中身をチョコレートで包んだ一口サイズのチョコレート。中身は、大きくわけて3つ。

①チョコレートにフルーツや生クリームを加えてペースト状にしたガナッシュ
②ローストしたナッツに砂糖を加えペースト状にしたプラリネ
③フルーツのペーストをカカオバターでまとめたもの

 それぞれにミルク・チョコレート、ブラックチョコレートを使い分けながら、糖分を加えさまざまな微調整をし、味やテクスチャーを調えていく。

 

 販売されているカカオマスのように成分調整していない手作りのカカオマスは、テクスチャーと味のバランスを取るのが非常に難しい。何度もテストを繰り返してベストな状態を見極めていくのだが、まさに苦労の連続。思ったとおりのものが出来上がった時には、喜びもひとしおだ。
 今年は、12種類のボンボン・ショコラを作ることにした。

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成田 一世

なりた かずとし

銀座「エスキス」シェフ・パティシエ。「ピエール・エルメ・パリ」「ジョエル・ロブション」などで腕を磨き’12年に帰国。現在に至る。’17年「ASIA'S BEST 50 RESTAURANTS2017」にて「Asia's Best Pastry Chef」受賞。


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