竹内涼真「自分で演技に納得したことはないです。でも…」
竹内涼真独占インタビュー【第1回】『ストリートジャック12月号』未収録内容も含む「完全版」!
クールな眼差しと、時折り見せる優しい笑顔とのギャップが女性たちを夢中にさせた麦野 初役も記憶に新しい『過保護のカホコ』。恋と実家との板挟みで思い悩む島谷純一郎役を繊細に表現し、老若男女を問わず全国から熱いエールが贈られた連続テレビ小説『ひよっこ』。それぞれ異なる魅力を持つ難役を同時期に演じることで、その名を広く世に知らしめた。
――改めまして、『ひよっこ』と『過保護のカホコ』を振り返っていかがでしたか?
竹内 自分で納得がいったことはないです。それは『ひよっこ』も『カホコ』も。ただ『ひよっこ』では、それこそおじいさん、おばあさんからお子さんまで名前を憶えていただいたり、『カホコ』はSNSを中心に大きな話題になったり。そうしたお芝居以外での部分では、納得…と言うと変ですけど、手応えのようなものはありました。どちらも非常に難しい役でしたし、どちらも主人公(有村架純、高畑充希)と深い関わりを持つ重要な役だったので戸惑いもありましたが、嫌でも本番はやってくるし、限られた時間の中で“(役を)掴む”しかないと。俳優としてのフィジカルは鍛えられたのかなと思います。また『ひよっこ』は、これまでになかった繊細な役を演じられ
たこと。大ベテランの方から同世代まで、多くの俳優さんのお芝居が間近で見られたことは、いい刺激になりました。ここでの経験が、その後の『カホコ』にも生かされたと思います。
――一方、『カホコ』で得たことは?
竹内 “カッコつけない”ことですね。これは脚本を担当された遊川和彦さんによく言われたことなんですけど、最初はどこまでがカッコつけていて、カッコつけてないかのさじ加減はもちろん、その意味さえもわからなくて…でも、だんだん掴めるようになってきて。で、しばらく経つと“恰好をつけてない”というお芝居は自分で判断することじゃなくて、人が判断するもの。自分が思っている範囲でお芝居をするんじゃなくて、周りから求められたものを一度解放してブツけてみて、その結果、自分のイメージ内で納まっていないことが遊川さんがおっしゃる“カッコつけない”お芝居なんだなということがわかってきたんです。これはあくまで僕が得たニュアンスなので、遊川さんに聞いてみないと本当のところはわかりませんが、そこに気づいてからお芝居がノッてきたのは間違いないですね。
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竹内涼真 1993年4月26日生まれ。東京都出身。「mina」の男性モデルオーディションでデビュー。2014年には 『仮面ライダードライブ』の主役に抜擢。その後、日曜劇場『下町ロケット』(TBS)やNHK連続テレビ小説『ひよっこ』『過保護のカホコ』など話題作に出演し注目される。『陸王』 (TBS毎週日曜21:00~)に出演中。