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千葉ロッテ・井口資仁の厳しい指導に選手が納得できる理由

井口資仁監督に聞く。Q11 ロッテ監督に就任し、最も大事にしたいことは何でしょうか?

「BEST T!MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。「Q11.監督に就任し、最も大事にしたいことは何か?」。

■現役選手から監督になったからこそコミュニケーションを

 

 選手とのコミュニケーションです。やはり、僕が何を考えているかが選手にきちんと伝わり、僕がやりたい野球を理解してもらうことが一番大事ですからね。現時点では、選手同士の時の感じというか、いい関係を築けていると思います。だからこの状況を維持していきたいですね。

 その良いコミュニケーションを保つ上で重要になるのが、会話だと思います。別に野球に関した内容でなくても構わない。他愛のない話題でもいいので、常にお互いに何でも言い合えるような関係になっていることが大切です。

 そして、そういう環境作りは僕の仕事でもあると考えています。お互いに選手同士の関係から、僕が監督の立場になったことで、何もしなければ、選手たちは「監督と気軽に話すのは……」とどんどん引いて行ってしまう。その時に、僕の方も引いてしまったら溝ができてしまうじゃないですか?だから、今は僕の方から選手たちの方へ一歩近づくように心がけています。

 

 ただし、良いコミュニケーションを築くというのは、決して選手に甘い顔をするという意味ではありません。気軽に話し合える関係を保ちつつ、采配や選手起用はシビアにいくつもりですし、指導も厳しくするつもりです。
 そして、そのことは選手もわかっていると思いますよ。みんな僕が妥協をしない性格だということは知っているはずですからね。

 現役時代から僕は、ベテランになったときに、年下の選手たちから「そんなこと言っても井口さんはやっていませんでしたよね」とか「監督だって別メニューだったじゃないですか」と言われることだけは嫌だと考えていました。
 だからどんなにベテランになっても若手と同じメニューをこなすようにしていましたし、一切手を抜かずにトレーニングをしてきました。そういう姿を見せてきている自信があります。だから選手たちも僕がなあなあの練習やプレーを最も嫌うと認識しているはずなんです。
 きっと、そういう面での覚悟を持って2月1日からのキャンプに臨んでくれると思いますよ。

〈明日の質問は…「Q12 新生ロッテのためにまず着手したことは何ですか?」です〉

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井口 資仁

いぐち ただひと

1974年12月4日生まれ。東京都田無市(現:西東京市)出身。千葉ロッテマリーンズ監督。97年逆指名で福岡ダイエーホークス(現:ソフトバンクホークス)に入団。走攻守三拍子揃った選手としてレギュラーとして活躍する。2005年にはシカゴホワイトソックスに入団。ワールドチャンピオンに二度輝く。その後、09年に千葉ロッテで日本復帰。昨年現役引退を発表。


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