井口資仁が監督を引き受ける際「どうしても欲しい」と直訴した人物
井口資仁監督に聞く。Q12 新生ロッテのためにまず着手したことは何ですか?
僕は昨年8月、福岡でのホークス戦に出場した後、9月の引退試合まで一軍登録選手から外れ、1か月ほど二軍で調整を続けました。実は僕は、その時まで浦和球場に足を運んだことがなかったんですけど、初めての二軍経験は少しショックでしたね。
練習施設、練習内容、選手のモチベーションの低さ……厳しい言い方をすれば、「これじゃあ上手くならないだろうな」というのが正直な感想です。
一軍と二軍の環境や待遇に大差がないから、選手たちはどうしてものんびりとしてしまう。閉塞感がありながら、緊張感はなく、ある意味で居心地が良くなってしまっているんです。
今岡二軍監督は、性格にしっかりとした芯の通ったタイプで、自分の信念を絶対に曲げません。そういう環境の二軍の改革にはうってつけのタイプです。
一軍から落ちてきた選手が、「また上から声がかかるまで待つか」ではなく「ファームで結果を残さなきゃ」と思う環境。ケガのリハビリをする選手が、「ゆっくり治そう」ではなく「一刻も早く、出場するレベルまで回復しなきゃ」と思わざるを得ない雰囲気。今岡二軍監督は、僕のこの考えを理解してくれていて、そういう環境を作ると言ってくれているので、ものすごく頼りにしています。
そして、この二軍改革は、単純にファームの選手のレベルを上げることだけが目的ではありません。「二軍には絶対に落ちたくない」と思う選手たちが、一軍でレベルの高い生存競争を行うことも期待しています。
〈明日の質問は…「Q13 独自色のある井口ロッテ体制の組閣、どういう経緯があったのでしょうか?」です〉
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