フィギュア織田信成、バンクーバー五輪を振り返って「SPの記憶ない」
織田信成さん2月毎日更新 Q12.オリンピックに出場した時、どんな思いでしたか?
――そのオリンピックに出場して、記憶に残っていることはありますか?
実は、ショートプログラムの曲が鳴りはじめてからの記憶が、まったくないんです。気を失っていたんじゃないかと思うぐらい、頭の中が真っ白になりました。曲が終わったと同時に、ハッと我に返ったんです。緊張感やプレッシャーが、自分の限界を超えていたんでしょうね。
オリンピックという大舞台では、競技中に頭で考えているようではダメなんです。曲が鳴ったら無意識にカラダが動くレベルにまでしておかないと、到底太刀打ちできません。
プログラムが終わった時は、本当にグッタリしましたよ。そのまま氷上に倒れ込みたかったぐらいですが、今思えばあの経験ができたことはとても良かったと思います。おそらくこれからの人生で、あれほどの緊張とプレッシャーを味わえることはないでしょうから。
〈明日の質問は……Q13 .「海外(カナダ)での練習経験は役に立ちましたか?」です。〉
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2018年、平昌オリンピックの年に氷上のお殿様こと織田信成が、自身の、波乱万丈のスケーター時代など体験を交えながら、フィギュアスケートの魅力を皆さんにお伝えします。また、指導者であり解説者である厳しい視点は保ちつつ、初心者にこそわかりやすい、平昌オリンピックの見どころなどを解説。逆境でこそその強さと美を発揮してきた羽生結弦選手への思い、戦友・浅田真央さんへのメッセージ、松岡修造さんとの熱血対談も必読!