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日本人が本当に「幸せ」になるヒント

レイア高橋×前野隆司スペシャル対談①

日本人が愛してやまないハワイの地で、カリスマヒーラーとして、ハワイの伝統に基づいたロミロミを伝授しているレイア高橋さん(著書に『ハワイ式腸のマッサージ』がある)。古代ハワイアンの幸福観、健康観について、幸福学の提唱者である前野隆司氏(慶應大学大学院システム・マネジメント研究科教授)と対談を行った。

■幸せに生きるために欠かせない健康

 

前野(以下M):健康と幸せの相関はとても高いんです。健康な人は幸せですし、幸せな人は免疫が上がるので、健康で長寿な人が多いですね。最近は、身体と健康の関係などもわかってきています。

レイア(以下L):ハワイアンも、もともとは長生きだったと言われています。いまではずいぶん西洋化されてしまいましたが、昔は皆、快適な風土の中で健康度がとても高かったのだと思います。

 病気を癒す治療法もすべて自然療法でしたから、薬草や水、空気など自然にあるものを通して身体を浄化し、自然治癒力を高めていくというやり方でした。

M:ああいう土地で暮らしたら、自然と健康でいられるんでしょうね。

L:ハワイには「ロミロミ」という言葉があります。「ロミ」は「もむ」という意味ですから、語源としては「モミモミ」というマッサージを指しますが、マッサージがすべてではありません。

 本(『ハワイ式腸のマッサージ』)のなかでも書きましたが、なぜもむかというと、まだ西洋医学のお医者さんがいない頃、ハワイには自然療法としてたくさんの健康法がありました。と同時にハワイアンは、心と身体、そのすべてがバランスだと考えました。調和の世界です。

 そのバランスが崩れたときに病がやってくると。ですから、精神的な問題を癒すための治療でもあったんです。

M:まさに統合医療ですね。

L:ええ。肉体が影響を受けると筋肉が反応する。反応するということは、凝り固まるということですから、それをほぐしリラックスさせることが必要となります。つまり、触れることで筋肉のコリを治していくとともに、精神的なバランスを整えていくというところに治療の基本がありました。

 カウンセリングをし、身体をもみほぐし、腸の洗浄や腸をもみほぐすなど、治療課程に必ず「もむ」行為があったんですね。

 その行為が、筋肉のマッサージを超え、すべての医療行為や幸せになるためヒーリングの総称となった。ハワイアンが幸せに、健康に生きるためのたくさんの施術の総称が「ロミロミ」というわけです。

M:ふれあいは幸せ度を高めるという研究もあります。ですから、マッサージのように触るだけでも健康効果があるんだと思います。

L:大事なのは「どのように幸せになるか?」という点ですが、ロミロミではそのためには心身の健康が大切だととらえます。心身を整えるすべてが、幸せになるための知恵から始まっているんですね。

M:幸せと健康がつながっていて、しかもそれは、生命の大もとから始まっている……そうした大きな視野を日本人は忘れてしまっていますが、ハワイではそれがしっかり“ど真ん中”にあって、いまも生きているという感じがしますね。私が幸福学に取り組んでいるのは、まさに日本をそういう国にしたいからなんだなと、改めて思いました。

 
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  • レイア 高橋
  • 2017.11.18