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ガーデンメイカー信長① 小牧山城

季節と時節でつづる戦国おりおり第465回

2月24日~26日、愛知県小牧市の小牧山城跡では、織田信長時代のものと考えられる庭園跡の発掘現場の見学(通路から)と資料配付が行われました。本来は現地説明会の予定だったものが、コロナ禍によるやむをえざる変更、というわけです。

と、いうわけで、行って参りました!といっても、イベントの内容の趣旨に則って、感染予防のため車で、途中飲食などにも立ち寄らず、一人きりの弾丸ツアー。
 数年ぶりの小牧山城。

現地にはそれほど多くの人はいらっしゃらず、かなりじっくりゆっくりと見学することができました。発掘現場は、山の頂上の本丸模擬天守(小牧市歴史館)のすぐ東南下。上から二段目と三段目の石垣の間、搦手道の巡る平面の内側です。
それでは、庭園跡の写真をご覧いただきましょう。

上の通路から見下ろした状態です。
地面全体に見られるのが玉石。そして中央右の大きな岩は石垣の石材?と思われる転落石。庭園の構成石ではないそうです。その左手前、土の台の上に載ったような形のものが庭園の石。
これをもう少し右(南)に寄って見てみたのが、次の写真です。

左から転落石、庭園石、そして一番右(画面中央下)にある城っぽい石は、立石(立っていいたと思われる庭園石)となります。
おそらくこの庭園跡は枯山水だったのではないかと言うことで、搦手からこの   城に登る人々は皆この庭園跡を右に眺めながら歩いていたのでした。
次回、少しそのあたりを考えてみましょう。

【おまけ】

小牧山城跡から南西へ4キロ弱、小木に残る惣堀(外堀)の痕跡。当時は幅も広く土居(土塁)とセットで、少し後の小牧・長久手合戦の際に虎口なども造られ強化されたようですが、今はその頃を忍ぶ術もありません。

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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