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富士山のパワーが吹き出す「龍穴」? 加藤清正ゆかりのパワースポット

季節と時節でつづる戦国おりおり第337回

 

 聖地の次は、パワースポットと参りましょう。初台から新宿を経て代々木に出、明治神宮へ。

「清正井」

 加藤清正がこの地に江戸下屋敷を構えた際に掘ったとも、それ以前から有ったとも、子の忠広が掘ったとも言われていますが、加藤家が取り潰しになった後は井伊家の下屋敷になったそうですが、この井戸は富士山から地下にひかれた水道でつながっており、富士山のパワーが吹き出す「龍穴」としての霊力を持っていると伝えられます。
 少し前にパワスポブームが起きたとき、女子たちが「素敵な人に巡り会える」と先を争って訪れ、SNSに写真をアップしたりしていましたが、龍穴ならば恋愛成就どころか、加藤保憲なりの超人的な霊力が得られてもおかしくないところですね(笑)。

 ちょっと気付いたのですが、前回の「旗洗池」も源氏の聖地であり、小笠原家や東郷元帥なども惹きつけた一種のパワスポ。しかも、その位置は清正井と富士山の途中です。ひょっとしたら、旗洗池も地下水路でつながっていたのではないでしょうか。

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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