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マイケル・ジョーダン“選手”が履いた最後の「色」は?【エアジョーダン秘史(18)】

1985年の1stモデルから今なお続くレジェンドバッシュのヒストリー。

NBAのスーパースター、マイケル・ジョーダンのシグニチャーモデルとして生まれた〈AIR JORDAN〉。誕生から30年を超え、その背景や物語を知らずにファッションアイテムの一つとして楽しむ世代も増えてきた。そんな「マイケル・ジョーダンを知らない世代」のためのエアジョーダン基礎講座として、今なお続くナンバリングを順に振り返りながら、歴史を紐解いていきたい。

第18回は、2003年発売の「AIR JORDAN 18」。
前作は久しぶりにAJらしいハイテクモデルに仕上がっていたが、AJ18はさらに進化したテクノロジーをまとっている。アッパーを縫い目のないワンピースとし、ソールには2重構造のズームエアを搭載。これを履いたMJは'03年4月16日、コートを去った。

 

画期的なワンピースアッパーを
採用した最後のMJ着用モデル

写真を拡大 後期のAJにはシューズ袋を始め、付属品が付くことが多いが、AJ18はなんとタオル!

進化したハイテクを纏うことで
バッシュに新たな境地を開く

 復帰して2年目となる'02-'03シーズン、MJは82試合に出場し、一試合の平均得点20点という記録を残した。また、このシーズンにはNBA史上唯一40歳で40得点という快挙も成し遂げている。しかし、チームのプレーオフ進出という目標は、結局達成することはできなかった。そして、MJは4月16日のセブンティシクサーズ戦を最後にNBAから去ることになったのだ。
MJがNBAに復帰したことによりAJは前作から再び「彼のために」開発されることになった。この当時のモデルは、とくにケガを防ぐためにクッション性や安定性を向上させるような改良が行われているのが特徴だ。
 ランボルギーニ・ムルシェラゴというスーパーカーからインスパイアされたデザインを持つAJ18は、ワンピースアッパー、カーボンファイバー製のコンフォート・コントロール・プレート、そして二重構造のズームエアなどを搭載することで、パフォーマンスバスケットシューズの新たなスタンダードを確立した。

 

MJのプレースタイルに合わせて各部をチューニング

写真を拡大 マイケル・ジョーダン最後のプレイモデル。何と言ってもワンピースアッパーが特徴的。

 縫い目のないワンピースアッパーの上にシューレースカバーを装備することで、アッパーはプレーンなデザインに仕上がっている。ヒールには大型のスタビライザーを備え、アウトソールには安定性を高めるためのコンフオート・コントロール・プレートが内蔵される。そして、ミッドソールにズームエアを二重にして搭載することで、このAJ18は究極とも言えるサポートとクッショニング性能を手に入れているのだ。

シンプルなカラーリングでまとめられたオリジナル

写真を拡大 純粋なオリジナルはハイカット×3、ローカット×2の5色展開となっている。

 黒×青は、MJが最後の試合で履いたカラー。ミッドカットには他に白×青と白x赤がある。まったく、同じソールュニットを使ったローカットはシューレースカバーがなく、アッパーサイドに金属製のジャンプマンロゴが付く。そして、AJ10風のアッパーデザインを持った18.5というモデルも、その後リリースされている。

*参考文献『スニーカーJack Premium「まるごと1冊エアジョーダン23周年』(小社刊)

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