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上原浩治に聞く Q.11 失敗をしたあとの切り替え方を教えてください!

過去は振り返らない、そう話す上原選手の失敗との付き合い方

過去は振り返らない。そう話す上原投手。では失敗とどう付き合っているのか。打たれた後、失敗をしてしまった後、いかにして自分を奮い立たせていくのか?

結果を出すためにリセットする

――失敗をしたあとの切り替え方を教えてください。

基本的に僕らは、リセットしないとやっていないですからね。例えば、今日打たれました、気持ちが晴れない。でも次の日投げる可能性があるわけです。先発ピッチャーの場合は、中4日、5日って決まったブランクがありますけど、僕らのようなストッパーやセットアッパーはいつ投げるか分からない。ですから、失敗をいちいち引きずっているとまたやられてしまう。

――象徴的だったのが、昨シーズンの6月、テキサス(・レンジャース)戦で打たれ、サヨナラ負けを喫しましたが、その翌々日のミネソタ(・ツインズ)戦では珍しく、フォアボールを出しながらもしっかりとセーブを記録されました。このときはリセットできていたわけでしょうか。

リセットしています……とはいえ、リセットしているつもりでも、正直なところ頭のなかではリセットできてないと思うんですよ。実際にリセットできるのは、結果が出た後。打たれたとしても、次の日に抑えることでリセットできると思うんです。そこでまた打たれると、逆にどん底にはまっていく可能性ももちろんあります。

だから、リセットしようと思っている、というほうが近いかもしれないですね。

――リセットしようと思い続けることが大事ということですか?

リセットしようと思ってやっているし、だからこそ練習を変えようとしない、日々やっていることをきちんとやる。それが大事なんだと思います。実際、ルーティンはもうここ何年も変わってないですからね。打たれても、抑えてもそれを変えずにしっかりとやる。打たれた昨日というのは終わったこと。その時間は返ってこないわけですから。

次のページ変えないことの重要性

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上原 浩治

うえはら こうじ

1975年4月3日生まれ。東海大仰星高校時代は、外野手兼控え投手。1年の浪人後、大阪体育大学に入学し、当時敵なしといわれたキューバ打線を封じ込めるなど投手として注目を集める。1998年にドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目から20勝4敗の好成績を残し、新人王と沢村賞をはじめ最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率などタイトルを総なめにする。以降、怪我などもありながらジャイアンツのエースとして活躍。2009年に海外FA権を行使しボルチモア・オリオールズに入団。さまざまなポジションを渡り歩きながら着実に実績を重ね、2013年にはテキサス・レンジャーズからボストン・レッドソックスに移籍。シーズン途中からクローザーとなり、リーグチャンピオンシリーズMVPを獲得するなどワールドシリーズチャンピオンに貢献した。現在もボストン・レッドソックスに欠かせない投手として活躍する。



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