「グルテンフリーダイエット」日本でやるのは、いろいろ難しかった。
編集部員が実際にやってみて感じた困難
テニスプレーヤーのノバク・ジョコビッチらが実践していることでも知られる「グルテンフリー・ダイエット」。まだまだ日本ではマイナーだ。興味をもった筆者は、昨年BEST T!MESのダイエット企画〈人気ダイエットを徹底検証〉で、1週間チャレンジしてみたことがある。
しかしいざ始めてみると様々な困難にぶちあたった。響きがかっこいいからと安易に手を出すのはおすすめできない。というのが経験者からのアドバイスである。一体何が問題なのか。
■困難その① コンビニ食品はほとんど「小麦」入り
チャレンジ期間はコンビニ食に頼ろうと思っていた。なんといっても、日本人の国民食であり、小麦を含まない「おにぎり」があるからだ。ほかに惣菜、サラダもある。しかし筆者は裏のラベルを見て愕然とした。すべて「原材料の一部に小麦を含む」の記載があったのだ! これは醤油など調味料に小麦が含まれているからだ。厳密に言えば、コンビ二食品はほぼ「グルテン」入りと考えていい。1週間チャレンジ中、コンビニ食を食べてよいものか迷ったが“ゆるゆる”マイルールを設け、おにぎりや惣菜はOKとした。
■困難その② 日本の食卓に欠かせない「醤油」と「味噌」もNG!
さらに日本人が好きな「醤油」と「味噌」もNG。これもつらかった。醤油の原料としてぱっと思い浮かべるのは大豆だが、実は小麦も使われている。味噌も多くの場合、麦が調合されている。つまり、刺し身を醤油でいただきつつ、味噌汁をすする…なんていう“ザ和食”も「グルテンフリー」では許されない。ネット通販では、グルテンフリー醤油も購入できるそうだが。
■困難その③ ダイエットだけを考えれば「グルテンフリー」じゃなく…
最後に身も蓋もない話であるが、日本人の場合、「グルテンフリー」よりも「糖質制限」を考えた方がダイエットの結果は出やすい。これはもともとの主食が、日本人と欧米人では違うからだ。欧米ではパンが主食。これを控えれば、おのずと糖質制限につながる。日本は言わずもがな米だが、「グルテンフリー」だからと言って、ご飯をそのまま食べていれば体重はちっとも減らない。1週間チャレンジ中、おにぎりは普通に食べていた筆者。結局1週間で体重は、上にも下にもピクリとも動かなかった。
というわけで、日本で「グルテンフリーダイエット」をするのはいろいろと難しい。せめて、食品選びには迷わないよう、欧米のようにスーパーに「グルテンフリー食品」コーナーがあると嬉しかったのだが。