駅名標にピカチュウ!愉快なポケモントレインの旅
リニューアルしたポケモントレイン気仙沼号に乗ってみた。
■駅名標はピカチュウのイラスト入り
10分少々で、最初の停車駅折壁(おりかべ)に到着し、7分停車する。駅名標はピカチュウのイラスト入りのもので、これはポケモントレインの停車駅すべてに共通だ。ホームには、西洋庭園でよく見かけるトピアリーという低木を刈り込んで造った動物が2つ並んでいる。よくみるとピカチュウとツタージャの形をしている。なかなか芸が細かい。
発車後、10分程で次の停車駅千厩(せんまや)に到着。ここでは13分も停車する。駅舎内に置いてあるポケモンのスタンプを押しに行けるようにとの配慮からだ。列車が停車のために徐行しだすと、プレイルームで遊んでいたこどもたちは一斉に自分の席に戻り、「おもいでノート」を持ってドアの前で待機する。どうせこどもと競ったところで列をつくることになるので、駅舎内へ行くのは後回しにして、無人のプレイルームで車内のインテリアをじっくりと撮影することにした。
停車後、車外に出て、ホームの駅名標や列車の外観を撮影してから駅舎内に向かうと、こどもたちと入れ替わりにのんびりとスタンプを押すことができた。ただし、急に雲行きが怪しくなってきたので、小走りに車内に戻ると、突然雨が降り出して来た。何と言うタイミングだろう。
発車時間が来て、列車はかなりの土砂降りの中を動き出した。千厩を出ると、列車は大きく右にカーブして、北へ進路を変える。その後、四角形の三辺をたどるように大回りして一ノ関をめざす。鉄道建設時に、沿線から外れそうになった町村が無理やりルートを捻じ曲げて自分たちの集落を通すようにしたため、ナベヅルのような線形になったと言われている。「我田引鉄」の悪しき例とやり玉に挙げられる区間だ。それ以外も、地形のためもあって地図を見るとごつごつした線形で、竜の背中みたいだということでドラゴンレールの愛称が付いている。これは、なかなか秀逸な命名だと思う。