やっぱり美女は質良く寝てナンボ、眠りの美女ホルモンを出し切る
女子40歳からの、身体美人化計画 第13回
■もはや楽しく幸せに過ごすことも美容の1つ
長い梅雨が明けて一気に気温が上がり、高温多湿な日本の夏がやってきましたね。いかがお過ごしでしょうか。かつて私は短期間ですがシンガポールに住んでいたことがあります。赤道直下のシンガポールはもともとはジャングルで熱帯雨林気候の常夏ですが、一年を通して最高気温は32度、湿度は84%くらい。夏は体温のような気温まで上がる日本の方がよほど暑くてしんどいです。まずはそんなシンガポールで私が心の底から感心してしまったエピソードから。
シンガポール中に点在するフードコートには必ずといっていいほど豆乳屋さんがあります。またスーパーには圧倒されるほどにズラーッと豆乳とコーン茶が並んでいます。牛乳の売り場面積なんてほんのちょっとで、冷蔵庫は豆乳とコーン茶だらけ。そのわけは、豆乳もトウモロコシも水分代謝を良くする食材で、特にトウモロコシのヒゲはむくみなどの漢方薬でもあるのです。シンガポール人の70%は中華系で、DNAに中国医学が刻まれている彼らは、水分代謝が悪くなる多湿の気候下では、当たり前に豆乳やコーン茶をごくごく飲んでいました。それには本当に感心してしまったし、豆乳推進派の私としては楽しく嬉しかったです。(豆乳は女性ホルモンに似た働きだけでなく、お肌や粘膜、膣の潤いもUPさせます。詳しくは第9回「ちつトレ、柔らかく潤す」を読んで下さい)
湿度が高いと汗が蒸発しにくいため体内に熱がこもり、熱中症を引き起こします。だから「汗をかく力を強くする=水分代謝を良くする」ために、シンガポール人はあんなにも豆乳やコーン茶を飲んでいるのです。日本も高温多湿なのでコーン茶はオススメですよ。特に梅雨が長かった今年の夏は、体内に余計な水分が溜まっている人は多いはずです。そのためにお腹や腰まわりなどが冷え、骨盤や子宮を冷やしている女子も多いことでしょう。お腹やお尻を触ると冷たくありませんか? ぜひ第3回に紹介している腰回し(骨盤リセット)や、第7回のドローイングなどをして、お腹の中を自家発電して温め、水分代謝も良くしてくださいね。特に女子は子宮を温め、経血を出し切ることも大事ですよ。
そんな高温多湿の夏を健やかに乗り切るための課題の1つが睡眠ですよね。寝苦しさに負けず、いかに良く寝るかは非常に重要です。そのためには睡眠ホルモン「メラトニン」の正常な機能が必要ですが、前回の記事でそのメラトニンには様々な働きがある中でも、特にズバ抜けた抗酸化能力で老化や病気の元である酸化を食い止め、キングオブ若返りホルモンである成長ホルモンの力を最大にし、最強の若返り美人化ができるというお話をしました。今回はそのメラトニンをどう増やすか、のお話です。
おもしろいことに、メラトニンは幸福ホルモン「セロトニン」から作られます。つまり日中に幸福感をたくさん味わい幸福ホルモンを十分に出せると、夜にメラトニンがたくさん出せるという仕組み。夜になってもストレスホルモンが減らないと、メラトニンは上手く出なくなってしまいます。たくさん笑うことで血中の幸福ホルモンは増えるとも言われていて、もはや楽しく幸せに過ごすことも美容の1つという新しい認識かもしれません。
幸せで美しいなんて最高ですよね。目指すはそこです。またダンスやウォーキング、深呼吸など、一定のリズムで繰り返す体の動きによっても幸福ホルモンは増えるので、ぜひ取り入れてみてください。お母さんのお腹の中で一定のリズムの心音を聞いていた記憶が、安心感や幸福感につながっているようにも感じますね。
逆にせっかくのメラトニンを台無しにしてしまうありがちなことは、ブルーライトや電磁波です。これらはメラトニンを抑制破壊するので、寝る前のスマホやTVは控えることが大事。夜中にトイレに起きて、ついでにスマホのチェックなんてもってのほかですよ。
私の生徒さんのお話ですが、睡眠障害があり処方された大量の薬を飲んでも効果が薄かった女性が、骨盤リセットをするようになって1ヶ月後には薬が半量でも眠れるようになり、3ヶ月後には飲まなくても眠れることが多くなりました。骨盤リセットで自律神経が良くなり寝つきや睡眠の質が上がって、おかげで日中の心や体が元気になり幸福ホルモンも出るようになって、夜にはしっかりメラトニンが出せて良く眠れるようになった、そんな良い連鎖を作れたのではないかと思います。
睡眠が苦手な人は第3回の骨盤リセットは助けになるのでオススメですよ。また柔らかく良い骨盤であるには、同じく柔らかく良い肩甲骨であることが必須なので、第4回に紹介している肩甲骨リセットも、骨盤リセットとの合わせ技でぜひやってくださいね。眠りの美女ホルモン・メラトニンと幸福ホルモンをかけ合わせて、心も体も健やかに美しくありましょうね。
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