南北アメリカ のミイラ ~チャチャポヤの ミイラ包み~
【開催中】特別展『ミイラ ~「永遠の命」を求めて~ MUMMIES OF THE WORLD』(国立科学博物館)
■南北アメリカ のミイラ
南北アメリカでは数多くのミイラが発見されている。例えば、現存する世界最古の 自然にできたミイラ(自然ミイラ) はアメリカ合衆国・ネバダ州の洞窟から発見された「スピリット洞窟のミイラ」で、約 1 万年前のものと推定されている。ただ、最も重要なミイラは、南米大陸の太平洋沿岸地帯から中央高地にかけて存在していた古代アンデス文明のミイラである。チリ北部海岸の砂漠に住んでいたチンチョロ族が人工ミイラづくりを始めたのは約 7000 年前にさかのぼる。インカ帝国時代では、ミイラおよびミイラづくりは社会的に重要な意味をもっていた。そ れを端的に示すものとして、ペルー北部の高地に位置するチャチャポヤス地方で発見されたミイラが有名である。この地方では、インカ帝国がこの地方を征服する以前から先祖の遺骨を布で包み、崖の岩棚に安置する風習があったが、インカ帝国の支配後に 、ミイラのつくり方が変わったことがわかっている。
古代アンデス文明では文字が残っていないため、ミイラの背景にある思想的・宗教的背景ははっきりとわかっていない。しかし、「遺体を保存し、生きているように訪問して敬う」という先祖崇拝の一つの在り方として理解することができる。
『特別展ミイラ 「永遠の命」を求めて』
国立科学博物館(東京・上野公園)
【開催概要(東京開催 )】
<会期>2019年11月2日(土)~2020年2月24日(月・休)
<会場>国立科学博物館(東京・上野公園)
〒110-8718 東京都台東区上野公園 7-20
<開館時間>午前9時~午後5時(金曜・土曜は午後8時まで)
※11月3日(日・祝)は午後8時まで、11月4日(月・休)は午後 6 時まで
※入場は各閉館時刻の 30 分前まで
<休館日>月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)および12月28日(土)〜1月1日(水・祝)
※ただし2月17日(月)は開館
※開館時間や休館日等は変更になる場合があります。公式サイト等でご確認ください。
<入場料(税込)>一般・大学生 1,700円、小・中・高校生 600円
※平日アフター3券は会場で平日午後 3 時以降販売 。一般・大学生 1,500円、小・中・高校生500円
※小・中・高校生グループ券は会場で当日、小・中・高校生2名様以上同時入場限定として1人につき500円にて販売 。
※未就学児は無料。 障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料 。
※本展では、金曜・土曜限定ペア得ナイト券は販売いたしません。
※本展を観覧された方は、同日に限り常設展(地球館・日本館)もご覧いただけます。
※特別チケットも販売 。詳細は公式 サイト へ 。
<主催>国立科学博物館、TBS、日本経済新聞社
<共催>BS TBS、凸版印刷、ローソンエンタテインメント
<後援>TBS ラジオ
<協力>ルフトハンザ カーゴAG
<お問い合わせ>03-5777-8600(ハローダイヤル)03-5814-9898(FAX)
<公式サイト>https://www.tbs.co.jp/miira2019/
<巡回情報>熊本/熊本城ホール、福岡/福岡市博物館、新潟/新潟市立新津美術館、富山/富山県民会館美術館
KEYWORDS:
『教養としてのミイラ図鑑 ―世界一奇妙な「永遠の命」』
著者:ミイラ学プロジェクト
「死」を「永遠の命」として形にしたミイラ。いま、エジプトはもちろん世界各地で、数多くのミイラが発見されており、かつミイラの研究も進んでいる。実は知っているようで知らないミイラの最新の研究結果とこれまでにないインパクトのあるビジュアルで見せたのが本書。高齢化社会の日本ではいま、「死」は誰にとっても身近にして考えざるを得ないこと。「死」を永遠の命の形として表したミイラは私たちに何を語りかけてくるのか? 人気の仏教学者の佐々木閑氏、博物館学者の宮瀧交二氏、文化人類学に精通する著述家田中真知氏の監修と解説とコラムで展開する唯一無二の「中学生から大人まで」楽しめるミイラ学本。