我が子を苦しめる難病「魚鱗癬」の原因が解明! 病気への差別をなくすために今、できること【病理研究者の声】
難病を持つ我が子を愛する苦悩と歓び(7)
◆軽症の尋常性魚鱗癬は、10人にひとりくらいの割合!?
最後に少しショッキングなトピックスを紹介します。魚鱗癬のなかでもっとも軽症の尋常性魚鱗癬は、400人に1人という頻度で発症するといわれています。ところが専門家の乃村先生の実感では、その頻度は少な過ぎて、実際は「10人にひとりぐらいの割合」ではないか、と言います。
「尋常性魚鱗癬の主な症状は、いわゆる乾燥肌です。乾燥肌は環境的な要因でも起こりますが、遺伝的な要素が下地になっていることが多いのです。とくに日本人はこの遺伝的要素、すなわち肌をつくる遺伝子に変異を持っている場合が多く、日本人では10人にひとりが変異を持っています。 ぜんそくそのため乾燥肌が起こりやすい。乾燥肌があるとアトピー性皮膚炎になりやすいし、喘息など他のアレルギー疾患になりやすいことがわかっています」(乃村先生)
魚鱗癬は決して他人事ではない疾患であり、もっと多くの人がこの病気について知ってほしいと願っております。(『産まれてすぐピエロと呼ばれた息子』より)
産まれてすぐピエロと呼ばれた息子
ピエロの母
本書で届けるのは「道化師様魚鱗癬(どうけしようぎょりんせん)」という、
50~100万人に1人の難病に立ち向かう、
親と子のありえないような本当の話です。
「少しでも多くの方に、この難病を知っていただきたい」
このような気持ちから母親は、
息子の陽(よう)君が生後6カ月の頃から慣れないブログを始め、
彼が2歳になった今、ブログの内容を一冊にまとめました。
陽君を実際に担当した主治医の証言や、
皮膚科の専門医による「魚鱗癬」についての解説も収録されています。
また出版にあたって、推薦文を乙武洋匡氏など、
障害を持つ方の著名人に執筆してもらいました。
障害の子供を持つ多くのご両親を励ます愛情の詰まった1冊です。
涙を誘う文体が感動を誘います。
ぜひ読んでください。