ホーム開幕戦、駆けつけくれた人たちへの思い
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記<12>
東京から山田邦子さんと、相方が来てくれた! 決意を新たに。
僕の現在位置
四国アイランドリーグが開幕して約3週間。僕が愛媛に拠点を移してから2ヶ月が経つ。
これまでの芸人人生と違った刺激がたくさんあって、学ぶこともいろいろと多い。一度しかない一生で大切な時間だと感じている。
一方で、野球選手としての実績を見れば、7試合で登板はわずか一回。
まだまだ成長しなければいけない。努力し続けなければいけないと痛感している。まずは連投に耐えられる体作り。これが今の課題だ。チームが7試合をこなして5勝1敗1分と好調なだけに、負けていられないし、それに貢献したいと思っている。
今回は、初登板をさせてもらった前日にあったことを書いてみたいと思う。ブログなどでも書いたけれど、ホーム開幕戦に、太田プロの事務所の先輩であり、芸人として尊敬する山田邦子さんと、相方のやまうっちゃんがわざわざ東京から来てくれたのだ。
とても嬉しかった。
なんていったって、忙しい合間を縫って、完全にプライベートで、言い方はいやらしいけど(笑)、自腹で来てくれたのだ。それだけじゃない。試合前には邦子さんが始球式をしてくださって、試合の途中、5回のグラウンド整備の際には邦子さんとやまうっちゃんが揃って、僕と3人でマイクパフォーマンスをして球場を盛り上げてくれた。
プライベートなのに申し訳ない……と思いながら邦子さんに詫びると、
「全然大丈夫、いいよ始球式でもなんでもやるよ。そんなこと気にしないでがんばって!」
と言ってくださって、もう言葉もなかった。
だからこのホーム開幕戦、なんとかマウンドに立ってふたりに頑張っている姿を見せたかったのだけど、残念ながらそれはかなわなかった。拮抗した試合展開で、僕自身もこの展開で投げるのはチームのためにならない、と分かっていた。だから余計に悔しかったし、自分自身に「拮抗した試合でもチームのためになる、監督・コーチが安心して任せられるピッチャーになるために、もっと頑張らないとだめだぞ!」と言い聞かせた。
試合後は一緒に食事も行かせてもらった。そしてまた詫びなければならなかった。
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