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蛭子能収「僕の場合には嘘を言っていた方がいい(笑)」

蛭子能収さん30日毎日連載 Q7.タレントを続けられる秘訣とは?

「感情を揺さぶる30問30答。」第五回は、蛭子能収さん! 漫画家・タレント・俳優(6月には主演映画も公開)として活躍を続ける蛭子さん。自由奔放な発言に隠された、仕事や家庭に対するこだわり、哲学を聞いていきます。

Q7.今でも、タレントを続けられる秘訣とは?

テレビというのは正直な事を言うのはむずかしいですよね

 

 自分はちゃんと使われている身だというのを把握して、ディレクターなりプロデューサーさんの言う通りに動くということだと思います。余計にでしゃばったりしない、ということ。漫画とかやったら自分の考えで書くじゃないですか。
   だけどもテレビとかは自分の考え通りにはいかないんですよね。自分の台本じゃないから。

 「よく使われるね」「長く活躍されてますね」とか言われたりするんですけど、ディレクターとかプロデューサーが使いやすいんだと思います。特に提案もしないし、言われたとおりにやるので(笑)。
   中には中居正広さんみたいに、自分から積極的に台本にないこと喋ったりしてウケる人もいますけれど、あれは相当の才能がいると思います。
   俺はそっちの方の才能がないので、使われるままの方がいいのかなと。

   でも自分がタレントとして食べれてるというのは若い時は考えられなかったですね。
   なるべく自分の思ったことを正直に言いたいんですけど、やっぱりテレビというのは、すべてを正直に言うのはむずかしいですよね。
   嘘を言うというのはすごく嫌なんですけど、「嘘も方便」というくらいで、僕の場合には嘘を言っていた方がいいのかなというのも時にはありますね。やっぱり正直に言って、女房にすごく怒られたことも何回かありますので。「正直に自分の持ち金を言うな」とか(笑)。
   やっぱり色々波紋が起きたりするので。

   この先もし仕事が減ってきたら、自分はもうダメになったんだなというのを把握して、静かに消えていけばいいんじゃないですかね。
   もともとタレント志望でもないですから。
 「芸風を変える」とかそういうタイプじゃないですよ。
  漫画とかイラストの仕事もありますので、そっちのほうに移行すればいいんじゃないですかね。

明日の第八回の質問は『ブラック発言のイメージが強いが、困ることはない?』です。

 

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蛭子 能収

えびす よしかず

1947年10月21日生まれ。長崎県出身。漫画家、俳優、タレント。



長崎商業高校卒業後、看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。



主な著作に『ひとりぼっちを笑うな』『蛭子の論語』(角川新書)『蛭子能収のゆるゆる人生相談』(光文社)『ヘタウマな愛』(新潮文庫)などがある。



主演映画『任侠野郎』は2016年6月4日より全国順次公開。“4月よりニュース番『AbemaPrime』木曜レギュラーとしてスポーツコーナーを担当。


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