厚労省発表の労働相談件数は約25万件!
パワハラ相談件数は過去最多で4人に1人
「会社に頼った人生を送らないための方法」
中川淳一郎が指南。「会社に頼らずに稼げる方法を教えよう」
さて、ここでは無職になった時の生活について語ってみましょうか。私はリストラはされていませんが、いわゆる「依願退職」というヤツを2001年3月31日、27歳の時にしました。
その前年に、私のいた会社では、就職活動中の女子大生とエロをし、結果的に「諭旨退職」をさせられた1つ上の先輩がいました。どうやら、OB訪問で来た女性に対して「オレとエロしたら人事に口利きするよ」みたいなセコいことを言ったようです。完全にパワハラなワケでした、これが告発され、この先輩は諭旨退職となりました。
それとは異なる「依願退職」、つまりは「自己都合での退職」をしたことを説明しておきましょう。私自身は、博報堂という会社は大好きでした。ただし、「会社員」という人生はもはやこれ以上はできないな、という判断をしたのです。
なんで会社員でい続けられないと判断したのかといえば、会社員というものは、とにかく様々な調整と忖度をし続けなくてはいけない職業なんですよ。そこには、「ありのままで」とか「自分らしい」とかは一切ない。私自身、この2つの言葉については懐疑的ではあるものの、あまりにもこの2つとは縁遠いのが会社員です。ただし「ありのまま」なんてものは実現できないもの。
結婚をした、子供が産まれた―こういった状況になった時にもっとも大事なものは愛でも絆でもありません。
お金です。
お金がなかったら愛も絆も破壊されます。愛があれば大丈夫! 私達のありのままでいいの! なんてことはありえない。だから皆、働くのです。愛があれば二人はなんとかなる。人生大丈夫。そう思いたいところですが、貧困というものは、愛する二人の関係を木端微塵に破壊してしまうことでしょう。
幸いなことに、私の場合無職の時にも貧困生活は送らないで済みました。理由は貯金が550万円あったからです。無職期間は半年ほどだったのですが、家賃3万円、風呂なし共同便所のアパートに住み、怠惰な日々を過ごしていました。当時、家族はいないし交際相手もいない。基本的にはほとんど人と会わず、大抵は本を読むか筋トレをするような毎日を送っていました。
朝は11時に起きてコンビニに行き、弁当とカップラーメンを買う。今考えるとよくそんな組み合わせのものを食べられたな、と思うのですが、とにかくそう。
そして、ご飯を食べたら本を読む。15時ぐらいになったら近くの大学へ行き、筋トレを25分ほどする。そのまま大学内のシャワールームへ行く。帰りにビールの500㎖缶を5本ぐらい買って、16時からはフジテレビのドラマ再放送を平日は毎日見る。当然ビールを飲み始めています。
1時間の夢のような時間が終わったら、残りのビールをまた飲み続けます。19時になったら、冷凍庫に入れてあったハンバーガーを2個取り出します。これを電子レンジで解凍し、オーブントースターで3分ほど焼きます。当時マクドナルドでハンバーガーは1個59円だったのです。1回の訪問で10個のハンバーガーを購入し、冷凍しておくのですね。レタスを洗い、ハラペーニョペッパーとピクルスの瓶詰を出し、スライスチーズを2枚出し、マヨネーズとマスタードを用意する。ベーコンも何枚か出し、カリカリに焼いておく。ハンバーガーのバンズの部分がカリカリになったところでオーブントースターから出し、残ったビールを飲みながら「調理」をして豪華なチーズハラペーニョベーコンレタスバーガーの完成です。
それからはだらだらとテレビを見て本や雑誌を読み、3時ぐらいにようやく寝るのです。そして11時にまた起きて同じことをする。これの繰り返しが延々続きます。