マウンドにある面白くて、怖いもの
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記〈18〉
ひとつの声でチームが変わる。前期優勝を果たすなかで見つけた野球の面白さ
◆マウンドは面白い、そして怖い
「せっかくチャンスをもらってフォアボールはダメですよ」
分かっている、それは分かっているんだ……。そう思って僕は答えた。
「そうなんだよ……でもこれねえ、あるんだよ。あるんだっていろいろ。打たれるのが怖いっていうのもあるし、厳しいコースついたらボールになっちゃうし……」
「ソウスケさん、シングルヒットを打たれるのはOKっていつも言っていますけど、やっぱりいざマウンドに上がると打たれるのが怖い、と思うものなんですね。やっぱりそれはピッチャーの宿命みたいなものですか?」
「あるよ、出て来るんだよ、そんな気持ちが」
本当にこれは難しい。ピッチャーをやったことがある人しか分からない気持ちなのだろうか、と思ったりもする。ちょっと偉そうかもしれないけれど。
上がりたいと願い続けるマウンド。
上がったらなかなか自分を出せないマウンド。
この因果というか、なんというのだろう……ピッチャーとは本当に魅惑的で、面白いのだ。
そんな僕が後期日程に向かって取り組んでいることはいくつかあるのだけれど、そのひとつ「スローカーブの習得」はいま一番現実的な目標だ。
MAX122キロのストレートをいかにして速く見せるか。それを考えた結果、スローカーブに取り組み始めた。目標は球速70キロでストライクを取れる球。もちろん、腕の振りもとても重要で、ストレートと同じ投球フォームで投げなければならない。
これがうまくいけば、ストレートとの球速差は50キロ。
実は前期日程の頃から少しずつ練習はしていたのだけれど、まだ実践で試せるレベルになかった。なんとか実践で使えるレベルにまでもっていき、後期はもっとたくさんマウンドに上がり、そして自分を出せるレベルにまでもっていきたい。
後期は絶対やってやるぞ!
みなさん応援に来てくれたらうれしいです!
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