40歳、MAX123キロの最終章。
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記〈29〉
愛媛マンダリンパイレーツの試合も残り1試合に……
■群馬でやるというめぐり合わせ
僕自身も、芸人の仕事があったとはいえ、チームの動向は気になっていたから、速報を逐一確認していた。9回表に2点追加されて3対0になったときは、今日は勝てないかなと思ったけれど、次に速報を開いたらまさかの4点。一瞬、何が起きたのか分からなくて、時が止まったように感じた。チームメイトの柴っちゃん(柴田)から興奮の電話が来て、その劇的な勝利をようやく飲み込めたくらいだ。
そんな試合の翌日に試合があったら、一気に優勝できていたかもしれない。もちろんたらればだけど、それがリセットできる時間があることが、このグランドチャンピオンシップの怖さであり、僕たちが早く優勝を決めたいと思う理由だ。
群馬までは多くの選手がバスで向かう。片道12時間。第1、2戦の群馬ダイヤモンドペガサスのメンバーもバスで愛媛まで来たらしい。これは本当に大変で、独立リーグの厳しさでもある。
幸いなことに今回愛媛マンダリンパイレーツは、年上順に数名が飛行機で行けることになった。僕は最年長だから飛行機組。申し訳ないけれど、おじちゃんだから許してほしい。
最後の夢、8日。
巡り会わせと言うのは面白いもので、マンダリンパイレーツには群馬出身の正田樹ちゃんがいる。独立リーグは1年ごとの契約更新。来年の愛媛マンダリンパイレーツが今年のメンバーと半分以上違うなんてことは当たり前。それは実績が一番の正田ちゃんだって同じ。
ナンバーワンが掛かった試合で、地元に凱旋登板なんてことになれば……見てる人もわくわくするだろう。正田ちゃんが登板すれば、僕もその雄姿を目に焼き付けたいと思う。そして、本当にお世話になったこのメンバーと最後の野球を有終の美で飾りたいと思う。
10月8日、僕も投げる機会があればどんな役目でもやる。ぜひ、群馬に足を運んでもらえたらな、と思っている。(10月7日更新)
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