幸せをつかむ脳の使い方
女性のほうが現実的で記憶力がいいのは、
よき伴侶を見極めるため!?
男性と女性の脳の違い
◆女性のほうが記憶力がいいのは、
よき伴侶を見極めるため!?
しばしば、女性は男性よりも現実的、などと言われます。
女性の脳を機能的に見ていくと、どうしても不安になりやすい傾向が男性よりも高いのですが、この性質にも利点があります。
将来のリスクを男性よりもずっと正確に予測して、それに備えることができる、という点です。
現実的と言われるのは、このためでしょう。ただし、なかにはそうでない女性もいます。
モノアミン酸化酵素(MAO)がもともと少ない女性は、不安感を抱くことがあまりありません。
モノアミン酸化酵素というのは脳内のセロトニンなどを分解する酵素で、この働きの良し悪しでセロトニンの働き方が影響を受けます。
さらにモノアミン酸化酵素が少ないという遺伝的素質のある女性では、実際に幸福感が高くなるという調査結果もあります。
しかし、先々の用心をする傾向が低く、反社会的な傾向が高くなるという統計結果も報告されています。こうした場合、男性関係も派手になる可能性が高いと言えるでしょう。
また、将来的なリスクの評価は甘くなりがちで、あまり貯蓄には向かず、浪費癖などが強くなります。
不安を感じやすい、ということに関連して言うと、一般的に女性のほうが記憶力がいいので、男性が「勝負」を得意とするのに対し、どちらかと言えば女性はデータの処理や、記憶、整合性のチェックなど緻密な作業に向いていると言えそうです。
これは、女性が男性を性的パートナーとして選ぶ際に発揮する能力でもあります。
相手の行動をいちいち覚えていて、その整合性をチェックしながら、「この人は、自分が子育てで大変なときに信頼できる相手だろうか」と判断しながら相手を選びます。
実際、異性を選ぶときに、男性の脳では視覚的な刺激を処理する部分が活動しているのに対し、女性では記憶や整合性をチェックする部分が働いていることがわかっています。
<『幸せをつかむ脳の使い方』(KKベストセラーズより)>
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