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全く違う「ケータイ文化」を持つインド人と仕事をするには?

ものづくりは、柔道。 粘り勝ち、ひとり家電メーカーの「心を動かすものづくり」

「生活にアクセントと遊び心を。」をコンセプトとした家電メーカーUPQを生み出した、中澤優子さん。企画から発表まで2ヶ月で17種24製品を生み出したスピードの速さと、革新的なブランディングが話題になり、『ガイアの夜明け』等にも出演。「心を動かすものづくり」について、中澤優子さんにお話を伺った。
 

 

◆スマホを知らないインド人に、アプリ開発を依頼するには?

――家電メーカー立ち上げのときに、生産拠点のある中国の工場に、単身で行かれた中澤さん。文化の違う中国の人と働くことに、不安や難しさはありましたか?

 人種が違うから不安、難しい、とは思いませんでした。新しい事業を始める人たちに、「これをやりましょうね」と言ったところで、100%わかってもらえるとは思わないんですよ。端的に、私が何をしたいかを伝えるのが大事です。
 以前、カシオ時代に、インドの会社にスマホのアプリ開発の依頼をしたことがありました。私の英語が拙いせいなのか、仕様についてどうも話が通じないので、よくよく話をしてみると、彼らは、アプリをつくったことはあっても、暮らしの中でスマホを使ったことがなかったのです。当時のインドではBlackberryのQWERTYキー付きが主流だと彼らは言いました。私たちとは全く違う「ケータイ文化」だったのです。

 彼らに私がつくろうとしているアプリの良さや意味を理解してもらうには、と考え、まずは彼らにあって開発の意図を生で説明することにしました。文化の壁を越えるには、まずは何が肝なのかをよくわかってもらう努力をする。そのうえで、理想点と妥協点を決めて、最低実現するのに必要なラインにお互いが合意することが大切だと考えています。

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