やっぱり家庭が9割。「灘⇒東大理3」の母・佐藤ママが2年間の教師経験を経て気づいたこと
Q1 学校任せにせず、親御さんが子どもの勉強を徹底サポートする。佐藤さん独特の教育哲学。その原点となったものはありますか?
独自の世界観を持って理想を学び、考える人へ聞く1週間集中インタビュー企画。今回登場するのは、3人息子を灘⇒東大理3、さらに今春長女も東大理3に送り込んだ「佐藤ママ」こと佐藤亮子さん。子どもの筆圧にまで目を配るという圧巻のメソッドは著書『「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方』(KADOKAWA)などにも詳しい。そんなオリジナルすぎる子育ての根っこにあるものとは? 佐藤ママの「哲学」に10の問から迫る!
Q1 学校任せにせず、親御さんが子どもの勉強を徹底サポートする。佐藤さん独特の教育哲学。その原点となったものはありますか?
佐藤ママ特別カリキュラム、やってくる生徒とやってこない生徒の違いは…
私は大分の私立高校で2年間英語教師をしていたのですが、そのときに学校で教えられることの限界と、家庭教育の大切さを身にしみて感じたんです。
当時意欲のある生徒たちには、家でやるべきカリキュラムを組んでいました。「点数を20点上げたい」という生徒がいれば、そこから逆算して「今週1週間はテキストのこの部分を写してこの単語を覚えてくること。その単語を毎日テストしましょう」という風にやっていました。
それで生徒は皆「頑張ります!」と言うんですが、翌日になると色々と言い訳をつけてやってこない子が多かった。一方、ちゃんとやってくる子もいる。
その違いを考えると、やってこない子どもの家庭は勉強する「環境」が整っていなかった。家に帰ったらTVを見てリラックスしてしまうような。それはそれで幸せな家庭と言えるのかもしれませんが、勉強する環境ではありませんよね。
反対に、ちゃんとお母さんから勉強のバックアップを受けられていた生徒は、成績がグッと伸びるんです。そのときに家庭環境は大事だなと気づきました。
さらに、子どもを産んで私自身が母の立場になったときに、日本の学校教育は「日本文化」をないがしろにしているな…と思うことがありました。一人目の子を産んだときに当時の文部省が音楽の教科書から時代に合わないということで『村の鍛冶屋』とか『たきび』といった童謡を外したんですね。私はそれはちょっと…と思いました。鍛冶が、もう実際に行われていないとしても、日本の文化として教えるべきです。
そうしたことがあり、やっぱり学校とか役所、国の方針に任せるのではなく「私が全ての責任を持って面倒を見よう」と決めたんです。
次の質問は「Q2 読書家として知られる佐藤さん。読書遍歴を教えてください」です。
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