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佐藤ママに学ぶ、「子どもファースト」の褒め方・叱り方

Q6 褒めること、叱ること。どのように使い分けていましたか?

独自の世界観を持って理想を学び、考える人へ聞く1週間集中インタビュー企画。今週登場するのは、3人息子を灘⇒東大理3、さらに今春長女も東大理3に送り込んだ「佐藤ママ」こと佐藤亮子さん。そのオリジナルな子育ての「哲学」に10の問から迫る! 今回の質問は、褒めること、叱ることの使い分けについて。インタビューからすけてきたのは、徹底的に子どもの目線に立って言葉をかける佐藤さんの「子どもファースト」の姿勢だ。
Q6 褒めること、叱ること。どのように使い分けていましたか?

褒めるのが基本。とにかく子どもの笑顔が見たかった

 

 けなさず、褒めるのが基本です。

 子どもに物を持ってきてもらったことなど、小さなことでいいのです。そして子どもに「もう一度同じことをして、また褒められたいな」と思ってもらう褒め方をすること。そのために「ちゃんと一番欲しいときに持ってきてくれたわね」などと、ワンポイント加えることを意識していました。ただ「すごいね~」で終わってはいけません。

 私の子育ての根底にあるのは「子どもに笑顔になってほしい」という願いです。勉強をきっちりさせたのも、学校生活を笑顔で過ごしてほしいという願いがあったから。やっぱり学校の授業が分かった方が楽しい。テストの点数が良かったら楽しい。受験も上手くいったら楽しいし、笑うことができますよね。

 褒めるときも「子どもがどうしたら笑顔になるだろう」と考えていました。そのためには相手のことをひたすら考えることが大事です。親は子どもの表情やしぐさをよく観察しなければなりません。

 反対にしかるときは、物理的に「危ない」行動をするときだけでした。

 例えば十字路で勝手に飛び出したり、お風呂場で走ったり、跳ねたり。そういうことはすごく怒りましたね。怪我をさせてしまうのは親の責任ですから。最近街中で、子どもを勝手に前をフラフラ歩かせている光景を目にしますが、あれは親の責任放棄だと思います。

 しかるということでは、勉強に関して怒ったことはありません。

 テストの点数・通知表で怒ることもありませんし、そもそもコメントすらほとんどしませんでした。時々、子どもが「今回はね、体育良かったんだよ!」と言ってきたときに「頑張ったね~」と返すぐらいです。基本的には「はいはいお疲れ様~」という感じです(笑)。言いたくなる気持ち、私は全くありませんでした。出てきた結果に対しては文句を言わない。(良い結果が出なかったとしても)子どもは自分で原因は分かっているし、反省もしていますから。

次の質問は「Q7 子どもの『危ない』を回避するために、どんなことに気をつけましたか?」です。

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佐藤 亮子

さとう りょうこ

専業主婦。大分県で高校まで過ごし、津田塾大学へ進学。卒業後、大分県内の私立高校で英語教師として2年間教壇に立つ。その後、結婚。夫の勤務先である奈良県へ移り、以降は専業主婦。長男、次男、三男、長女の順で3男1女を出産した。長男、次男、三男の3兄弟がそろって、難関私立の灘中・高等学校(神戸市)に進学。体育系のクラブに所属したり、文化祭で活躍したりしながら、3人それぞれが学校生活を満喫しつつ、大学受験では国内最難関の東京大学理科3類(通称「東大理3」)に合格。さらに今春長女も東大理3に合格を果たした。著書に『「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方』、『「灘→東大理III」3兄弟の母が教える中学受験勉強法』(ともにKADOKAWA)


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