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主演だけど濡れ場あり…。ヌードになって変わったグラドルの生き様

第1回 地下アイドルが裸になる理由

世に出る喜びの裏側

「自分が出てる作品が世に出るってなかなかないから、普通に嬉しかったです。あの時は雑誌に載ったりとかも全然できないタイミングだったから。流通して人目に触れる仕事をした意味では、あー、ちゃんと芸能の仕事できてるって思いました。だからその時は脱いだことに対して、むしろ良かったなぁって」

 実際に私も映画を見たが、脱いだだけでなくセックスシーンもあり、ファンにとってはなかなかの衝撃作だったといえるだろう。映画出演後、ファンの反応はどうだったのだろうか。

「あー複雑そうでしたね。脱いじゃったのかぁ、って気持ちと主演おめでとうって気持ちがごちゃ混ぜになってるみたいでした。でも自分が決めた道だからってその時は説明してましたけど。実際に映画を見てくれたファンの方と撮影会やライブ会場で会った時は、なんとなく気を遣ってくれているのがわかってちょっと面白かったですね(笑)あとツイッターで映画見ましたって言ってフォローしてくれる人や、映画を見てから私のイベントに足を運んでくれる方も若干数ですがいましたよ」

 映画主演後は、仕事のオファーも増えるようになる。

「脱ぎ仕事のオファーはすごく増えましたね。ヌード写真集出しませんかとか、フライデーの袋とじとか。でも、全部断りました。脱ぎ仕事だけになっちゃうのは絶対にいやだったから。ヌードはお芝居以外でやるって選択肢はありませんでしたし。あと映像の仕事が増えたかな。主演映画の監督の作品には何度も出たし、監督の友達の作品にも出させてもらったりしました。だからこの時は壇蜜さんのように、脱ぎもできる女優に私はなって行くって思ってたんですが…やっていくうちにお芝居が自分のやりたいことじゃないんじゃないかって思ったんです」

 映画主演の後、映像や舞台などで芝居の仕事が増えたが、日に日に違和感を覚えていく。

「こんな仕事をしていてなんなんですけど、私って自己顕示欲がないんですよ。お芝居を通して人に何かを伝えるみたいな欲がなくて、頑張れないんです。グラビアとか楽器演奏なら頑張れることも、お芝居だと頑張れない。たぶん言葉が苦手なんです。体や音楽で表現する方が私に向いていたんでしょうね。だから、もう芝居は一切やめようって決めたんです。今はグラビアや楽器演奏者として頑張りたいって思っています」

 脱ぎのできる女優という軸がブレたその時、ヌードの意味がまるで違うものとなった。

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望月 怜

もちづき れい

元地下アイドルのライター。

地下アイドル・アダルト・貧困など、「教えてもらわないとわからない世界」をえぐる。

公式Twitter→@reimotizuki 連絡先→rei.motizuki@gmail.com


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