ピンになってからも順風満帆…その心は?【芸人「幸福」論】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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ピンになってからも順風満帆…その心は?【芸人「幸福」論】

自己責任で自分が好きなネタを試せる。「ねづっち」の場合

■印象深いなぞかけ

 今までお客さんからもらったお題で、印象深いものを尋ねてみた。

「酔っぱらったおじさんから〝このあとキャバクラ行くんだけど、〇〇ちゃん、××ちゃん、ユリちゃん、お持ち帰りするなら誰がいい?〟っていう無茶苦茶なお題がありましたね。〝求婚(球根)ならユリ(百合)がいい〟って答えましたけど」

 コンビ解散のあと、ピンになってむしろパワーアップしてる理由を聞いてみた。

「ひと言でいうならストレスがなくなったことです。舞台でウケたウケないより、すべて自己責任で自分が好きなネタを試せる。それが嬉しい」と語るねづっち。毎日ネタ動画もアップしている。今後は師匠方を見習い、歳を重ねるごとに味わいが出る芸が目標と語る。

「究極は、80歳ぐらいになって即興でお題もらって、5分10分かかって『おせーよ』とお客にツッコまれるおじいちゃんになりたい」

 若手ライブだけに出るのが当たり前のなかで、浅草や漫才協会に行くことは当時は珍奇に思われたが、本来はそれが芸人としての王道と周囲も気づくようになってから、ねづっちの楽しさは増すばかりなのだろう。

「いや、ほんと嬉しいですよ、今」

 なぜ解散後の今のほうが充実しているのか? という、ねづっちの「なぞかけ」は解けたのである。
 整いました。

追記
 今日もねづっちは浅草や全国で勢力的になぞかけ。帰宅後は奥さんとのホッピーを楽しんでいます。

『芸人「幸福」論』 より構成〉

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プチ鹿島

ぷちかしま

1970年5月23日生まれ。お笑い芸人。時事ネタを得意とする芸風で、新聞、雑誌などにコラムを多数寄稿。ラジオ番組『東京ポッド許可局』(TBSラジオ)、『荒川強啓のデイキャッチ』(TBSラジオ)、『キックス』(YBS山梨放送)ほか、多方面で活躍中


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