“奥様ボーナス”制度なるものも。日本マクドナルドの福利厚生がすごかった!
奥さんだって社会の50パーセントなんだ
■3月に“奥様ボーナス”を出す
私は、社員の奥さんの誕生日には、花屋から花束を届けさせることにしている。
花束といっても、何万円もする高価なものではない。
それでも、奥さん方からは、とても喜んでもらっている。
「主人が忘れている私の誕生日を社長さんに覚えていただいて、感謝しています」
そんな内容の礼状を、何通も受け取った。
日本マクドナルドでは、盆と暮れのボーナスのほかに、3月にもボーナスを出している。これを“決算ボーナス”といっているが、この決算ボーナスは社員にではなく、社員の奥さんに渡すことにしている。独身者は本人に渡すが、妻帯者は奥さんに渡す。
そのために、社員は決算ボーナスを“奥様ボーナス”と呼んでいる。奥さん名義の口座を会社に登録してもらっておいて、そこにボーナスを振り込む。
なぜ、社員の奥さんにボーナスを出すかというと、内助の功を金銭的に認めてあげたいと思うからである。
ボーナスを奥さんの口座に振り込んでから、奥さんには手紙を送る。
『会社が今日、これだけ儲かって繁盛しているのも、奥さんのおかげです。会社で働いているのはあなたのご主人ですが、その何十パーセントかは、奥さんの力によるものだと思っています。だから、このたびお送り致しましたボーナスは奥さんのものです。ご主人に渡す必要はありません』
そういった意味の内容の手紙を出す。
この『奥様ボーナス』も、なかなか評判がいい。
「生まれて初めてボーナスをいただきました。ありがとうございます」
「ほしかったメガネを買いました」
「ボーナスで子供の服を買いました」
そんな礼状がずいぶんくる。
私は、日本の会社はボーナスの半分は奥さんに出すべきだ、と思っている。
旦那が会社で十分に能力を発揮して働くことができるのは、家を奥さんが守っているからである。したがって、奥さんもボーナスを取る権利がある。
欧米諸国では、夫婦は一体で、どこへ出かけるにしても一緒である。夫婦が社会の核になっている。ところが、日本では、主人だけが核になっている。奥さんと子供はつけたしでしかない。これではいけないと思う。
奥さんだって、社会の核だ、50パーセントなんだ、ということを、もっと意識づけなければならない。