ゴルフ賞金王・藤田寛之プロが教える「ショートゲーム」上達の秘訣とは?
『ショートゲームには上手くなる「順番」がある』その1
ショートゲーム上達のカギは「パットからの逆算」にあり!
「ショートゲーム」とは“アプローチ”と“パット”の総称です。
ショートゲームでは、まずアプローチを考える人が多いと思います。ピンに近づけるにはどう打ったらいいか、ボールの側から寄せ方を考えるわけです。 でも、私に言わせればこれは逆。私の場合、ショートゲームに臨むときは、必ずカップ側から考えます。
パット数をいかに減らすかは、スコアを縮める大きなポイントです。アプローチやファーストパットが、プレッシャーなく“2パット”以下で沈められる距離につけられれば、スコアは格段に安定してきます。
この事実を踏まえると、「ショートゲームはパットから考えることが必然」と言えます。
アプローチをする前に、どのラインから打つパットが一番やさしいのかを入念にチェックし、そのエリアでできるだけカップに近いところに寄せることを考える。比較的やさい状況ならカップインまで思い描くこともありますが、いずれにしてもアプローチの算段をするのはそのあとです。
楽なパットを打つにはどんな攻め方をすればいいかを考え、クラブを選び、アドレスからスイングに向かうのが正しい手順。私のショートゲームは、つねに「ラストパットのイメージ」の上に構築されるのです。
ショートゲームのスタート地点をパットにする以上、パッティングをある程度のレベルに高めておかないとはじまりません。
また、さまざまなパットがある中で、もっとも重要なのは「ショートパット」です。アマチュアの方であれば、80センチから1・2メートルのパットだと考えています。この距離は誰でも真っすぐ打つことができ、練習も手軽にできます。事実、私の周りの研修生たちにも「ショートパットの練習は毎日欠かさないように!」とアドバイスしています。
ショートパットがカップインする確率が上がることで、3パットが激減します。私にとって、OBの次にやってはいけないのが3パット。その意味でもパットはショートゲーム、いやゴルフ自体を構築するための大事な土台なのです。