SEVENTEEN「ジュン」を応援して気づけた、自分の“弱さ” ~アイドルと一緒に生きるファンの実像~ |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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SEVENTEEN「ジュン」を応援して気づけた、自分の“弱さ” ~アイドルと一緒に生きるファンの実像~

# SEVENTEENとCARATの17の物語《ジュン》

▲SEVENTEENのジュン

世界的人気のK-POP男性グループ「SEVENTEEN」。「CARAT」と呼ばれるファンへのインタビューを通して、その魅力に迫る『アイドルと一緒に生きている SEVENTEENとCARATの17の物語』(ベストセラーズ)が5月1日に発売。

同書より、「ジュン」というメンバーのファン、Hさんへのインタビューの一部を先行公開。ジュンに惹かれつつも、最初は「ファン」と名乗れなかったというHさん。その理由や、ジュンを応援して気づけた自分の内面について語ってくれた。


——私がHさんに出会った時は、ジュンが一番ではあったけど、オルペン(※オル=オール(全員)、ペン=韓国語で「ファン」)って感じでしたよね。

 

 そうですね。「ジュンペンです!」ってあんまり表明できない感じがありました。最初からジュン! と思ってはいたんですけど、それを説明できなくて。何見るにしても、ジュンさん中心に見てたんですよ。何か惹かれるというか。その理由が説明できなくて、説明できないことを「ペン」としては言えなかったんです。

 

——最初はバーノンの好きな音楽の話をしてらっしゃったこともあって、今後バーノンペンにもなり得るのかもなと思っていました。でも、いつの頃からか「この人はジュンなんだな」と。

 

 ジュンさん自身の変化がそうさせたんだと思っていて。私が好きになった2021年に、SEVENTEENが再契約した後、ジュンさんとミンハオさんが数ヶ月間中国での仕事をしに行ったじゃないですか。その頃から、ジュンさんが積極的にライブ配信をするようになりました。その中で、ジュンさんが自分の話を少しずつ少しずつするようになってきました。

 そうして中国で俳優の仕事を成し遂げて戻ってきたジュンさんが、めっちゃ進化していて。そこから積極的に話すようになったじゃないですか。より自分を表現するようになったというか。ジュンさんが自分で自分を表現していくことで、私もなぜジュンさんが好きなのかっていうことに、言葉で出力ができるようになりました。ジュンさんの躍進とともに、私もどんどん、ジュンジュンジュンジュン……って。

 けっこう段階はあると思います。2018年にジュンさんとミンハオさんが出た中国のサバイバル番組『潮音战纪(チャオインジャンジ)』もかなり転機だったんだろうなと。ジュンさんってファン側から見て、けっこう変化の大きい人というか。最初は「静かな美少年」っていうのがキャッチフレーズだったくらい、ファンの前では全然しゃべらない人だったから。

 ジュンさん自身が言葉にしなくても、多分こういうこと考えてるんだろうなとか、この行動の意図はこうなんだろうなとか感じ取るものはあるものの、ジュンさん自身が言葉にしないことで、単なる憶測で終わってしまう。それが多分怖かったんだろうなと思います。だから最初は、ただ「好き」としか言えなかったですね。

 

■「この人や…」と感じた、ジュンの“名言”

 

  雑誌のインタビューやライブ配信で、あ、こういう考えの人だから好きになったんだなと思った言葉がめっちゃあります。でかいのは、2023年の雑誌「ARENA HOMME+」。「僕たちを好きになる過程で本当の自分を見つけてほしい」みたいなことを言ってて。本当の自分を知って、自分を見つめて、SEVENTEENを好きでいるあなたの人生を生きてください、その上で、お互いにいいエネルギーを交換し合いましょうって言うんですよ。それが全てだなというか。この言葉が一番でかかったですね。

 あとは、2022年の「Allure Korea」の動画で、「僕を好きな人は僕が何をやっても好きだし、僕を嫌いな人は僕がどんなに優しくしても嫌うから、他人は気にしないでやりたいことをやろう」みたいに言っていて。そういうジュンさんの考えに触れて、「この人や……」と。

 

——ジュンは、Hさんにとってどんな存在ですか?

 

 私にとってジュンさんは、「心のふるさと」であり、「きっかけの人」であり。「人生のバイブル」というか、「伴走者」というか。

 

——でかいでかいでかい。

 

 「心のふるさと」っていうのは、もともと私めちゃくちゃ真面目で、勉強もわりと真面目にやって提出物も遅れたことなかったんですけど、高校以降ひねくれちゃって。真面目にやるのがダサいって思うようになっちゃったんです、いつの頃からか。羽目を外すのがかっこいいと思ってる時期があって。

 とにかく周りがすごかったんですよ。私がいたコミュニティの周りには、男女関係とかいろいろだらしない人もいるし、酒癖悪いやつもいるし。それを「最高」と言う感じの環境でした。それで、私もその環境に染まっていて、「当たり前」の基準がいつからか変化していた。もちろんその美学もあるんですが、やっぱり自分はかなり無理をしていたなと思います。

 けど、ジュンさんはその対極にいるじゃないですか。

 

——間違いない。

 

 ジュンさんは、そういう環境にいたとしても染まらないだろうなと思うくらい、強さがある。私は弱かったんだと思います。

 ジュンさんの姿を見て、「真面目が一番かっこいいやん」って改めて思うようになって。周りの環境に呑まれてしまっていたけど、ジュンさんの姿を見て、自分の本来の性質を思い出したというか。ひねくれてた時はすごく無理していたことに気づきました。元いた位置に戻してくれたのがジュンさんだったなって思います。

 聞き手・編:LEON


インタビューの全編は『アイドルと一緒に生きている SEVENTEENCARAT17の物語』に収録。BEST T!MESでは、「ホシ」ファンへのインタビュー抜粋や、著者LEONのコラムも配信予定。


 

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LEON

れおん

SEVENTEENのファン"CARAT"。推しのメンバーはバーノン。 CARAT歴は3年半だが、アイドルファン歴は12年以上。

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