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こうなったら危ない! 自律神経の第一人者が指摘する、心身の不調を知らせるシグナルとは

自律神経研究の第一人者が直伝する日本人の休み方④

「サザエさん」を見て憂鬱になったら

──それ、いわゆる「サザエさん症候群」というやつですか?

 ええ。「まさか自分が」と思いました。すごいショックでしたよ。ただ、あのときぎりぎりに気づいたから、こうしていられるわけです。

 みなさん、日曜日の夕方に気分が落ち込んだら要注意です。

 ほかにも、対人関係でストレスを強く感じ始めたら危険水域でしょう。健康問題やお金のことなどでもストレスは生じます。しかし、ストレスの大半は人間関係によるものです。それがどんどん膨らんでいるなら「まずい」と考えてください。

──私の周囲に「最近、眠りの質が悪い」と訴える人が多いのですが。

 それも重要なサインですね。

「朝起きて、夜寝る」というのは、私たちの体が自律神経の働きによって日内変動を繰り返しているからです。それがうまくいかなくなるということは、自律神経は相当に乱れている証拠です。睡眠に限らず、心身の健康に関わるさまざまなコントロールがきかなくなっている可能性があります。

 それから、感動しなくなるというのもまずい。人は疲れ果てると心が動かなくなり、嬉しいことや楽しいことに感動しなくなります。

 たとえば、オペラが大好きだという人が、いい公演があるのに行きたいと思わなくなったり、行っても感動を覚えなくなったら、それは明らかなSOSだと思うことです。
 

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小林 弘幸

こばやし ひろゆき

1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。1987年、順天堂大学医学部卒業。1992年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導にかかわる。著書に『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(サンマーク出版)『自律神経を整える「あきらめる」健康法』(KADOKAWA)『自律神経が整う時間コントロール術』(小学館)『「ゆっくり動く」と人生がすべてうまくいく』(PHP研究所)など多数。


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