こうなったら危ない! 自律神経の第一人者が指摘する、心身の不調を知らせるシグナルとは
自律神経研究の第一人者が直伝する日本人の休み方④
「サザエさん」を見て憂鬱になったら
──それ、いわゆる「サザエさん症候群」というやつですか?
ええ。「まさか自分が」と思いました。すごいショックでしたよ。ただ、あのときぎりぎりに気づいたから、こうしていられるわけです。
みなさん、日曜日の夕方に気分が落ち込んだら要注意です。
ほかにも、対人関係でストレスを強く感じ始めたら危険水域でしょう。健康問題やお金のことなどでもストレスは生じます。しかし、ストレスの大半は人間関係によるものです。それがどんどん膨らんでいるなら「まずい」と考えてください。
──私の周囲に「最近、眠りの質が悪い」と訴える人が多いのですが。
それも重要なサインですね。
「朝起きて、夜寝る」というのは、私たちの体が自律神経の働きによって日内変動を繰り返しているからです。それがうまくいかなくなるということは、自律神経は相当に乱れている証拠です。睡眠に限らず、心身の健康に関わるさまざまなコントロールがきかなくなっている可能性があります。
それから、感動しなくなるというのもまずい。人は疲れ果てると心が動かなくなり、嬉しいことや楽しいことに感動しなくなります。
たとえば、オペラが大好きだという人が、いい公演があるのに行きたいと思わなくなったり、行っても感動を覚えなくなったら、それは明らかなSOSだと思うことです。
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