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あの人気ドラマの主人公もアスペルガーだった?

アスペルガーの恋愛事情③

発達障害カウンセラーとして600人以上の症状改善・社会復帰に貢献する『隠れアスペルガーでもできる幸せな恋愛』著・吉濱ツトム氏が分析する。人気ドラマ「逃げ恥」の平匡とみくりもアスペルガーだった?

逃げ恥の平匡とみくりはアスペルガー同士のカップルだった?

 

 2016年に大ヒットしたTBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主人公・津崎平匡は、アスペルガーと思しき人物でした。星野源さん演じる平匡は、すご腕のシステムエンジニアである一方、気難しい性格で女性と付き合ったことのない35歳。新垣結衣さん演じるもう一人の主人公・森山みくり25歳と契約結婚に踏み切ったのは、利害関係が一致したから。平匡の家で家事代行をしていたみくりが思いつきで提案した結婚に、平匡は綿密な契約書を作成して応え、夫=雇用主、妻=従業員という「ビジネス婚」を未入籍でスタートさせます。

 世間の常識よりも、自分で決めたルールと合理性に徹底的にこだわる平匡は、非常にアスペルガー的です。その後、みくりと惹かれ合い、彼女から男女の関係に誘われたとき、「失敗するんじゃないか」という恐怖のあまり拒絶する「自尊感情」の低いところにもアスペルガーらしさが漂います。

 しかしよく考えると、この奇妙な結婚を持ちかけ、時に平匡以上に情緒に欠ける発言を繰り出すみくりも、相当変わった人物です(平匡が恋人としてプロポーズしたとき、みくりは「正式に妻になったら、タダで家事労働をしてもらえるから?」と糾弾します)。平匡の強烈な個性の前で見落とされがちですが、実はみくりもアスペルガー的要素を強く持っているのです。

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吉濱ツトム

よしはま つとむ

発達障害カウンセラー

発達障害カウンセラー。幼い頃より自閉症、アスベルガーとして悩み、長期間にわたる「ひきこもり」を経験。悲惨な青春時代を歩むが、自ら発達障害の知識の習得に取り組み、あらゆる改善法を研究し、実践した結果、数年で典型的な症状が半減。26 歳で社会復帰。以後、自らの体験をもとに知識と方法を体系化し、カウンセラーとなる。同じ症状に悩み人たちが口コミで相談に訪れるようになり、相談者数は 2000 人を超える。現在、個人セッションのほか、教育、医療、企業、NPO、公的機関からの相談を受けている。著書に『アスベルガーとして楽しく生きる』(星雲舎)、『隠れアスベルガーという才能』(KK ベストセラーズ)、『発達障害に人のための上手に「人付き合い」ができるようになる本』(実務教育出版)がある。

 

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  • 吉濱ツトム
  • 2017.06.24